「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクト(以下ピースワンコ)は2015年4、5月、保護施設がある広島県神石高原町と広島譲渡センターがある「広島マリーナホップ」で、ピースワンコから新しい飼い主さんに譲渡した卒業ワンコたちの同窓会を開催しました。
ピースワンコは2010年11月の活動開始以後、2015年5月末までに419頭を保護、219頭を譲渡・返還しました。同窓会には計約70頭のワンコと家族が集まり、ビンゴゲームや兄弟ワンコ、一緒に生活していたワンコ、災害救助犬・夢之丞との再会などを一緒に楽しみ、交流を深めました。その際、保護犬を家族に迎えた飼い主さんにワンコとの生活についてアンケートでお聞きしましたので、一部ご紹介いたします。
保護犬のイメージは変わりましたか?
・保護犬は飼いにくいイメージがあったのですが、実際は人慣れしていて、質怪我された状態でうちにきてくれたので、犬初心者ばかりのうちでも、難しく感じることはなかったです。
・心を開いてくれるか心配でしたが、しっかりしつけがされていて、なついてくれたので、飼いやすかったです。
・成犬になった犬を引き取るので、私たち家族に慣れてくれるか心配でしたが、杞憂でした。今ではすっかり慣れ親しんで生き生きとしています。
・愛情を掛ければすぐになついてくれると思っていましたが、慣れるのに少し時間がかかりました。保健所でとてもつらい思いをしていたのだろうと感じています。
・保護犬について特にイメージはなかったが、ワンコの過去を想像しながら愛情をかけていこうと思います。
・家族になるまでに、ピースワンコでトイレなどの習慣が出来ていたので楽だった。そのためか、保護犬はおとなしいイメージになりました。
・気性が心配でしたが、我が家をちゃんと自分の家と認識してくれてから、すごく変わりました。犬はみんなに優しいです。
・慣れるまではお互い大変だったけど、今は家族の一員に慣れているのが分かり、とてもうれしいです。
・保護犬を飼いはじめてイメージが変わり、ニュースや記事、Facebookなどを気にしてみるようになりました。
・普通の犬と全く変わりなく、可愛いです。
犬と一緒に生活して良かったことは?
・迎えてみて、元気をもらうというより、犬の知恵が少しずつついていくことが面白く、笑うことが多くなりました。
・この頃は、私と妻の間に入ってきて、2人の間を取り持つようなしぐさをします。
・ご近所さんや散歩中に話をする人が増えました。
・家が明るくなりました。
・40年ぶりに家に犬がいる生活。毎日が楽しいです。
・毎日体を動かすようになったこと、犬を撫でているときに気持ちが落ち着くこと、自然と外にいる時間が長くなったこと。
・犬友達も人も、いろんなつながりができて嬉しいです。餌の材料を見る楽しみができました。やらないといけないことは増えましたが、全てが私たち家族にとって幸せです。
・毎日が楽しく、寂しくありません。子どもたちにもとても良い影響に感じます。
・家族が増えたことで、生活にハリができました。
・どこまでも歩いて行けそうな勢いでの散歩が楽しいです。
・前の犬をなくして、寂しい時だったので、とても癒され、家の中が明るくなりました。朝夕の散歩、早起きと生活リズムが付きました。
・家族で1つの事柄で話が弾むこと。
困ったことはありますか?
・脱走。いろいろと対策をし、犬との知恵比べです。
・食事もおやつも十分与えているつもりですが、散歩中に油断をしていると拾い食いをします。
・一人ぼっちになるべくさせないよう、有給休暇が増えました。
・散歩中、大きな音がするとその場から一歩も動かなくなること。
・家の中のごみをあさったり、排泄物をたべたりすることです。
☆ピースワンコより:困ったことがありましたら相談にのりますので、ご連絡ください!
保護犬の中には元々野犬だったり捨て犬だったりする子もいるので、飼いにくいのでないか、なつかないのではないか、という質問もよく受けるのですが、実際に保護犬を家族に迎えられた皆さまの声から、難しいばかりではないことを感じて頂ければ幸いです。
2013年9月の動物愛護週間から取り組んでいる「広島県の犬の殺処分ゼロを目指す1000日計画」も、残り1年を切りました。引き続き、1頭でも多くの犬を救い、保護犬たちが新しい飼い主さんと幸せな生活が送れるよう、保護、譲渡に取り組みます。