【譲渡活動】結ばれていた赤い糸 -幸せになったワンコの話-

ある日、ピースワンコのあきる野譲渡センターに、里親希望者様事前アンケートフォームから1件のお問い合わせが入りました。新潟県在住の方からで、“里親募集中の「マラサダ」が、1年ほど前に亡くなった先代犬に雰囲気が似ていて気になるので面会したい”とのこと。遠方なのでオンライン面会の日程をメールで調整させていただいたところ「すぐにでも会いに行きます」とお電話をいただき、翌日、あきる野に来ていただくことに。

マラサダは怖がりで慎重な性格で初対面の人には警戒してしまう子でしたが、面会当日、初めて会う里親希望者様の手からオヤツを食べたり、一緒にお散歩したり撫でてもらったりすることが出来ました!里親様は、マラサダの雰囲気が先代犬「サダハル」さんと似ているだけでなく名前も似ているので、運命を感じてすぐに会いたかったのだそうです。直接面会したあと「ぜひ我が家に迎えたい、何度でも会いに行きます!」とおっしゃってくださいました。
譲渡に向けて、お宅訪問や迎えていただく際の事前準備などを進めていくことになりましたが、スタッフも驚くほどスピーディに進み、トントン拍子にマラサダの卒業の日が決まりました!

そして、マラサダの卒業の日。譲渡手続きを進めるうちに、次々と不思議な偶然が発覚しました。
里親様がご用意くださった首輪がマラサダがあきる野譲渡センターで使っている物と全く同じものだったり、マラサダの誕生日がお母さまの誕生日と同じだったり、譲渡センターにある棚が里親様のご自宅の棚と同じ商品だったり。いくつもの偶然の一致が見つかったのです!あまりに偶然が重なりすぎて驚きの連続。里親様もスタッフも「運命」としか思えませんでした。

卒業の日、マラサダは先代犬「サダハル」さんと「マラサダ」から「サダ」を受け継ぎ「新右衛門重定(しんえもんしげさだ)」という立派な名前になりました。ハーネスに新しい名前の刺繍(特注です!)が輝いています!


卒業してから1ヶ月後、里親様から嬉しいお便りが届きました。

「1ヶ月経ちますが、もう数ヶ月過ぎたんじゃないかと思うほど充実した毎日を送っています。クレートの中にいることが多いけれど、呼びかけると反応したり、オヤツに釣られて寄ってきたりと、少しずつ慣れてきたようです。散歩は尻尾を振って歩くようになり、嬉しくて田んぼのあぜ道を飛び跳ね走り回ることもあります。」
里親様にすっかり気を許すようになった新右衛門重定さんは、目を半分開けながら無防備な愛らしい表情をして寝ている時もあるそうです。里親様は、新右衛門重定さんのペースに合わせて無理にスキンシップを取らないよう気をつけながら、慎重に少しずつ距離を縮めてくださっておられます。メールの終わりには、「写真をお送りするので、ぜひ見ていただきたいです。宇宙で一番可愛いと、我が家の中心となっております」と、愛情あふれる言葉がつづられていました。

酷暑が過ぎて涼しい秋になった頃、新右衛門重定さんは家族と一緒に、あきる野譲渡センターへ遊びに来てくれることになっています。スタッフ一同、いまからその日が待ち遠しいです。

 

 

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