ポメラニアンは小さくてかわいらしいぬいぐるみのような犬種です。里親になりたいと考えている方も多くいるでしょう。しかし里親になる前にはまず、ポメラニアンについてよく知ることが大切です。里親になった後で、思っていた犬種と違っていたということがないようにしましょう。
ここではポメラニアンの性格や飼い方などを詳しく紹介します。里親になるための条件についてもお伝えしますので参考にしてください。
飼う前にポメラニアンがどんな犬かを知ろう
ポメラニアンの特徴を把握したうえで、本当にポメラニアンを飼いたいのか、それともチワワやトイプードルなど小型犬であれば良いのか考えてみましょう。
ポメラニアンの概要
ポメラニアンはふわふわの被毛が特徴の小型犬です。体重は1.8~2.3kgで生後7ヶ月までは急激に成長しますが、その後はほとんど変化しません。体高は、およそ18〜25cmほどですが、個体によって異なります。
毛並みはアンダーコートとオーバーコートがあるダブルコートと呼ばれるタイプです。顔の周辺や胸元の毛が長く、尻尾もふんわりとしています。毛色は白・黒・クリーム・オレンジ系など種類が豊富です。
ポメラニアンの価格相場は約20万円~50万円程度で、中には60万円を超える子もいます。
ポメラニアンの歴史
ポメラニアンの原産国はドイツです。ジャーマンスピッツやサモエドを先祖といわれています。初期のポメラニアンは中型犬よりも大きく、白い毛が主流でした。
18世紀以降ヨーロッパ全体で王族や貴族に飼われるようになり徐々に小型化が進んでいますが、体重10kg程度。現在と比較するとまだ大きなサイズでした。
19世紀後半に愛犬家として有名なイギリスのビクトリア女王はポメラニアンを飼育するだけではなく、繁殖も行なっており、ポメラニアンのサイズを約5kgと半分の大きさになりました。毛色がレッドのポメラニアンも誕生し、ますます人気犬種となったのです。
ポメラニアンの性格
ポメラニアンは、積極的で愛嬌のある小型犬です。もともと大きめの中型犬であった頃の記憶が残っているのか、大型犬に向かって吠えるなど、自分のことを小型犬と思っていないような一面も。
頭の良い犬で慎重に判断をするため、番犬としても申し分ありませんが、吠えやすいという欠点があります。
ポメラニアンの飼い方
ポメラニアンは比較的飼いやすい犬種です。小型犬で体重が2kg前後。中には太りやすい子もいるため、体重管理に注意しましょう。
反対に食が細すぎる子もいます。ポメラニアンは定期的な運動が必須なので毎日散歩をしてください。
ポメラニアンの特徴は美しい被毛ですが、週に1〜2回のグルーミングが必要です。抜け毛が多い季節は毎日ブラッシングを行ないましょう。
散歩は好きですが、外飼いには向きません。室内にクレートやドーム型ベッドなどハウスを用意しておくと落ち着きます。
ポメラニアンの寿命
ポメラニアンの平均寿命は、『アニコム 家庭どうぶつ白書2019』によると13.8歳。これはチワワやヨークシャーテリアなどの小型犬とほぼ同じ数値です。
食事に気をつけて手入れをしてあげれば、比較的丈夫な犬種ですが、少しでも様子がおかしいなと感じたときは、すぐ動物病院に連れて行きましょう。0〜12歳全体におけるポメラニアンの年間診療費平均値は75,616円です。年齢が上がるとともに治療費が高額になる傾向があります。
ポメラニアンの里親になるには
ポメラニアンの里親になる方法をお伝えします。全国各地に里親を探している団体がありますが、誰でも譲渡を受けられるわけではありません。
これは飼育放棄をされた悲しい思いをした犬がまた捨てられることのないよう、最後まで愛情と責任をもってお世話してくれる、飼い主を見つるためです。
ポメラニアンの里親を募集するケースとは?
軽い気持ちで飼いだして犬の世話が負担になり、飼育放棄をする人が増えています。2021年4月9日付の朝日新聞の記事によると、飼いはじめてからわずか数日で犬を手放したケースがあります。中には一人暮らしで入院などやむをえない事情もありますが、無責任な飼い主が多い傾向です。
そのほか、ブリーダーが繁殖犬として利用していた犬を不要になったと遺棄する一例も。高齢になり出産に不向きになった引退犬の里親を募集しています。
このように繁殖犬の引退や飼い主の飼育放棄によって、ポメラニアンの里親募集を始めることが少なくありません。
ポメラニアンの里親になれる条件
里親を募集している団体によって条件が異なりますが、基本的には長く飼い続けられる環境があることです。参考に『東京都動物愛護相談センター(https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/center-kara/)』の例をご紹介します。
・年齢が20歳以上60歳以下
・家族全員が里親になることに賛成している
・経済的・時間的な余裕がある
・集合住宅や賃貸住宅に住んでいる場合は動物の飼育が許可されている
・センターが開催する譲渡事前講習会に参加している
上記条件を満たした人が面談をした後、犬とお見合いをして相性の良い犬が譲渡されます。
里親になるには覚悟が必要
ずっと飼育し続けることができるか、熟考してから里親になりましょう。中には虐待されて懐きにくい子もいます。
また繁殖引退犬の場合、繁殖のみに従事していたため、きちんとしつけられていないケースがほとんどです。トイレの仕方から気長にしつけなくてはいけません。
ポメラニアンなど小型犬の平均寿命が13年とされています。つまり、ポメラニアンの成犬の里親になったとしても10年以上飼育する覚悟が必要というわけです。
里親募集は全国の都道府県にある
全国の都道府県では各自治体と愛護団体によって里親の募集が行なわれています。環境省では、収容動物情報を公開している自治体の情報を公開。譲渡会の情報も掲載されています。
『関東→東京→町田』というようにお住まい近くの自治体を探してみましょう。ただし収容動物情報のみで譲渡は別団体に依頼しているケースもあります。詳細は各自治体のページでご確認ください。
ピースワンコ・ジャパンでは保護したワンコの里親を募集中!
里親になりたい場合は、お住まいのエリアにある動物愛護団体のサイトで情報を獲得してください。ピースワンコ・ジャパンも動物愛護団体の一つです。
ピースワンコ・ジャパンは広島県神石高原シェルターで保護犬を癒したりドッグトレーナーによる訓練を施しています。その後、全国各地にある譲渡センターで里親にお渡ししています。
譲渡センターは以下のとおりです。
・広島譲渡センター
・福山譲渡センター
・岡山譲渡センター
・生駒譲渡センター
・湘南譲渡センター
・東京あきる野譲渡センター
・世田谷譲渡センター
・神石高原シェルター
ポメラニアンの里親になりたい方は里親希望者事前アンケートの「気になるワンコがいたら教えてください」の欄にポメラニアンを希望していると記入すれば、募集しているかどうかが事前にわかります。
里親になってポメラニアンを家族にしよう
ポメラニアンは利口で人と一緒にいることが大好きな小型犬です。忠誠心があり、よき家族になってくれることでしょう。しかし犬種より大切なのは、その子の性格と飼い主との相性。
各地にあるピースワンコ・ジャパンなどの愛護団体を利用して、フィーリングが合う犬との出会いを求めてみてはいかがでしょうか。一匹でも多くの犬が家族を見つければ、ワンコの殺処分を減らすことができます。
里親にならなくてもピースワンコ・ジャパンのように、殺処分をなくすための取り組みをしている団体への寄付すると、一匹でも多くワンコの命が救えます。