私たちが広島県からの要請を受けて動物愛護センターから保護しているのは、どこにも行き場がない殺処分予定のワンコたちです。怯える野犬、疾病や障害を持つ犬、くくり罠で大怪我をしている犬、妊娠している犬、子どもを必死で守ろうとしている母犬、飼い主に捨てられた犬、高齢犬・・・。どれほどの不安と悲しみの中にいるのか、どの子も感情を押し殺したような瞳をして、身を寄せ合って気配を消して固まっています。
心も身体もボロボロの状態の子が多いので、私たちが保護しても、すぐに里親募集をして譲渡することができません。最善の医療処置を行って健康状態を良くし、スタッフが一頭一頭に向き合って愛情たっぷりにお世話しながら、人馴れトレーニングを行います。譲渡出来るようになるまで、長い時間がかかる子もいます。中には譲渡が難しく、生涯をピースワンコで暮らす子もいます。活動の年数を重ねるとともに、私たちが家族となってお世話を続ける子や、虹の橋への旅立ちを見送る子が増加しています。
2012年に私たちが活動を始めてから、今年で11年目となりました。けれど、動物愛護センターからの引き出しは止まることがなく、毎週のように定期的に引き出して保護し続けています。大怪我をした子や重い病気の子が動物愛護センターに保護されると、ピースワンコに緊急引き出し要請が入り、急遽保護することもあります。
人間は「ドリームボックス」という名前を付けた殺処分機の中に保護犬を入れ、二酸化炭素ガスを充満させて、苦しみの中で窒息死させるという行為を様々な理由で正当化しています。そんな人間に対しても、犬たちは愛情をかけると全て受け入れてくれ、人間へ無償の愛を与えてくれます。そんな命を消したくありません。
怪我をしている犬、病気の犬、高齢の犬、家族と出会うためにトレーニングを頑張っている怖がりの犬。ピースワンコにはいろんな犬たちがいます。保護犬たちを殺処分から救って幸せにするために、検査費用や避妊去勢手術の費用、マイクロチップの設置費用、毎日の食費や病気の犬たちの治療費など、年間約10億円もの運営費がかかります。
命を消さないために、そして全ての命を幸せにするために、皆さまのご支援が必要です。
どうか「ワンだふるサポーター」で支えてください。よろしくお願いいたします。