くくり罠でケガをする野犬が絶えない現実

動物愛護センターから引き出すワンコの中には、イノシシ用の罠「くくり罠」にかかってケガをしている野犬がいます。神石高原町は2022年度に年間約1600頭のイノシシが駆除されており、山の中には常時無差別に「くくり罠」が仕掛けられているためです。法律で使用が禁止されている「トラバサミ」にかかってケガをしている野犬もいます。ピースワンコは、多い時は月に10頭以上、罠でケガをしているワンコを保護することもあります。

「くくり罠」は、ワイヤーロー プなどで輪を作り、イノシシやシカが仕掛けを踏んだらバネが跳ねて、動物の足をワイヤーで締めて捕獲する仕組みの罠です。人間が間違えて踏んでも、ワイヤーを緩めればすぐ外れますが、動物たちは一旦かかってしまうと体重約100キロのイノシシでも抜け出せません。暴れるとワイヤーが足に深く食いんで締め付けるため、長時間もがき苦しみ瀕死の重傷を負うことも少なくないのが現状です。

罠は、農作物を荒らすイノシシやシカを捕獲するために設置されているので、難しい問題ではあります。けれど、罠で重傷を負って保護されるワンコが後を絶ちません。もがき苦しんで、自分の足を噛みちぎる子もいます。怪我の状態が酷く、脚を切断しなければならない子もいます。

この現実を変えるためには、野犬の体重ではバネが落ちないように設置することと、違法な「トラバサミ」の即刻回収を呼びかけていくしかありません。

人と犬と野生動物が共存していけるように、少しでもワンコが幸せに暮らせるように、私たちは活動を続けます。罠にかかって保護されたワンコたちと私たちの活動の様子、ぜひ動画からご覧ください。

・ピースワンコTV(7分28秒)

 

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