2024年1月9日

ペットショップの売れ残りは殺処分される?日本の現状や救う方法を解説

「ペットショップで売れ残った犬はどうなるのか」「なぜ売れ残りが起こるのか」と思う方もいるのではないでしょうか。
実際にペットショップで売れ残った犬が、殺処分の対象になるケースもあります。

ただし、売れ残ったからといって、すぐに殺処分の対象になるわけではありません。

本記事では、ペットショップで売れ残りが起こる理由や犬のその後、動物先進国と日本のペットショップの違いを解説します。
また、ペットショップからの殺処分を無くすために貢献できる支援方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

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ペットショップの売れ残った犬が殺処分される背景

こちらを見つめる犬

日本のペットショップでは店頭で犬が展示販売されていますが、犬の月齢に注目すると比較的月齢が浅い子犬が多く並んでいるかと思います。
この状況から、月齢を重ね成長していった犬たちが、その後はどのような運命をたどるのか気になる方もいるでしょう。

まずはペットショップの犬の現状について、以下の2点を解説します。

  • ペットショップで売れ残る子犬
  • ペットショップで売れ残る割合

ペットショップで売れ残る子犬

ペットを飼う際に、子犬の頃から育てたいと考える人が多く、とくに生後3ヶ月以内の子犬の需要が高い傾向です。

生後6ヶ月頃になると、人見知りするようになるなど犬にも個性が出始めます。
個性が出始めると、飼い主や先住犬との相性を判断されて購入に至らないケースもありうるでしょう。

月齢が増えて個性が出るにつれて売れにくくなることから、ペットショップではなんとか飼い主が見つかるよう対策をとり始めます。
当初の価格より値下げが行われたり、ペットショップによっては店頭から外されたりするのです。

ペットショップで売れ残る割合

環境省が平成22年度に実施した動物愛護管理基本指針の点検(第4回)の資料によると、ペットショップで取り扱われている11万1215頭の犬のうち、売れ残りは4490頭いるとの結果が出ています(注1)。

生体流通における犬猫の死亡状況
(出典:生体流通における死亡状況|環境省

また、売れ残った4490頭の犬の取り扱いについて、動物業者(小売・卸売)への譲渡・販売が31.8%と最も多い割合でした。

売れ残った動物の取り扱い
(出典:売れ残った動物の取扱い|環境省

参考:参考:動物愛護管理基本指針の点検(第4回)について|環境省

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ペットショップで売れ残りが起きる理由

屋外でリードでつながれた犬

ペットショップで売れ残りが起きる理由は、以下のとおりです。

  • 需要と供給のバランスが合わない
  • 売れどきが短い

売れ残りが起こらないことが望ましいですが、日本では売れ残りが生じているのが現状です。
命のある生き物だからこそ、難しい問題なのかもしれません。

ここからはペットショップで売れ残りが起きる理由について、それぞれ詳しく解説します。

需要と供給のバランスが合わない

1つ目の理由は、需要と供給のバランスが合わないためです。
ペットショップでは、購入希望者が現れた際に、在庫切れを理由に売り逃しをしたくないため、人気の犬種を多く確保する傾向にあります。

しかし、タイミング良く購入希望者が現れなかったとしても、子犬の成長は止まりません。
上記でも解説したように、需要が高いのは月齢の浅い犬であるため、成長するにつれて売れどきが過ぎてしまいます。

このように、需要と供給のバランスが釣り合わないため、売れ残りが起きてしまうのです。

売れどきが短い

2つ目の理由は、犬の売れどきが短いためです。
子犬は生後3ヶ月以内が需要が高い傾向があります。

しかし、ペットショップの店頭に並び始める子犬は、およそ生後2~3ヶ月頃からです。
これは動物愛護法により「生後56日を過ぎないと展示や販売ができない」と定められているためです。

この法律は、犬の社会化不足を防ぐためのものであり、犬同士でなければ学べない点もあることから定められています。
そのため、展示販売できる期間からあっという間に生後3ヶ月に到達するため、ピークの売れどきが短くなってしまう現象が起こるのです。

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ペットショップで売れ残った犬はどうなる?

飼い主を見つめるリードでつながれた犬

ペットショップで売れ残った犬には、以下の対策がとられます。

  • 譲渡会や里親募集に出される
  • ブリーダーに返還される
  • ペットショップで飼育される
  • 保健所に持ち込まれ殺処分の対象になる

店頭から下げられた犬に対しては、次の行き先を見つけなければいけません。
ただし、その対応はペットショップによって異なります。

それぞれについて解説します。

譲渡会や里親募集に出される

動物保護団体と連携し譲渡会に出し、実際に犬を見てもらい、新しい飼い主を探します。
また、ペットショップの店頭に掲示物を出したり、店のホームページを活用したりして、里親募集をかけるケースもあります。

そこには、なんとか家族を見つけてあげたいという思いがあるのです。
里親に出される犬は生後6ヶ月を過ぎている犬が多いため、性格が決まりつつあります。

先住犬がいる場合は、それぞれの性格を考慮し、相性を見極めながら選ぶとよいでしょう。

ブリーダーに返還される

多くのペットショップは、ブリーダーと契約をして、ペットの仕入れを行っています。
そのため、売れ残ってしまった場合は、仕入れ先のブリーダーに返還されます。

返還された後は、血統を引き継いでいくために繁殖犬として生きていくのです。
なかでも、見た目が良い健康な子犬やメスはブリーダーに返還されるケースが多い傾向にあります。

ペットショップで飼育される

そのままペットショップで飼育されます。
人懐っこく気性が穏やかな犬は、来店するお客さんと触れ合う看板犬として、お店の顔になることもあります。

あとは、自社生産用として飼育を継続するケースもあるでしょう。

保健所に持ち込まれ殺処分の対象になる

2013年の動物愛護法改正により、保健所は売れ残りペットの引き取りを拒否できるようになりました(注2)。
これにより、ペット販売業者は売れ残った犬を気軽に持ち込めなくなったのです。

しかし、改正前も全てのペットショップが持ち込みを行っていたわけではありません。
持ち込みができなくなった現在では、引き取り業者に売れ残った犬を有料で引き渡すケースが増えています。

引き取り業者の存在自体は違法ではありません。
問題なのは、悪質な引き取り業者がいる点です。

引き取った犬を販売や繁殖など用途によって仕分け、どちらにも該当しない犬を飼育放棄して、衰弱や死亡に至らせることが問題視されています。
環境省が令和3年度に発表した「全国の犬・猫の引取り数の推移」の調査結果は、以下のとおりです(注3)。

  • 日本で引き取られた犬は約2万4000頭
  • そのうち殺処分となった犬が約2700頭

全国の犬・猫の引取り数の推移の図
(出典:全国の犬・猫の引取り数の推移|環境省

このなかには、悪質な業者が個人を装って持ち込んでいる可能性もあるため、ペットショップからの殺処分がないとは言い切れません。
今後も多くの命を守るためには、悪質な業者を減らすための取り組みが必要で、さらなる取り締まりの強化が求められるでしょう。

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動物先進国と日本のペットショップの違い

原っぱでこちらを見つめる犬

動物先進国とは、動物にも人間と同等の権利が尊重され、動物との共生を目指した環境が整っている国のことです。
主な動物先進国として、以下の国が挙げられます。

  • イギリス
  • オーストリア
  • スウェーデン
  • ニュージーランド
  • スイス

日本はこれらの動物先進国には当てはまらず、ペット後進国と言われています。
ここでは、動物先進国と日本のペットショップの違いを解説します。

  • ペットショップで生体販売をしていない
  • ペットショップから犬を迎えない

ペットショップで生体販売をしていない

動物先進国では、基本的にペットショップで生体販売をしていません。
動物先進国のペットショップは、ドッグフードやグッズなどが売られているのが一般的です。

動物に関する法律が定められており、販売についても厳しい規制が設けられています。
ペットショップでの動物販売に規制が設けられている国の一例は、以下のとおりです。

イギリス ・ペットショップで犬や猫を販売してはならない
・子犬の売買は、購入者がブリーダーの元へ足を運び、対面式で行わなければならない
・ブリーダーは購入者に母犬と子犬を一緒に見せなければならない
オーストリア ・ペットショップで犬や猫を販売することは禁止
・ドーベルマンのしっぽを切ることは禁止
・サーカスに野生動物を出演させることは禁止
・鶏を狭いケージで飼ってはいけない
・牛をロープできつく縛ってはいけない

 

ペットショップから犬を迎えない

動物先進国では、犬を迎える際にペットショップからではなく、信頼できるブリーダーや保護施設から犬を迎えるのが一般的と考えられています。
そこには、ペットを「売り物」ではなく「パートナー」と考える意識が根底にあるためです。

引き取り手を待っている保護犬を選択することで、殺処分を減らせる取り組みにつながっているといえるでしょう。

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ペットショップからの殺処分を無くすためには

お散歩中にこちらに向かって吠える犬

日本でもペットショップからの殺処分を無くすためには、以下の取り組みを積極的に行う必要があります。

  • 保護犬を迎える
  • ペットショップでの販売を見直す

実際に、現状をすぐに変えていくのは困難です。
しかし、一人ひとりが意識を変え、行動に移せば、救われる命を増やしていけるでしょう。

まずは自分にできることから考えてみましょう。

保護犬を迎える

犬を迎える際は、まず保護犬を迎え入れられないか検討しましょう。
動物先進国のように、積極的に保護犬を迎えるようにすれば、引き取り手のない命を減らすことにつながります。

決して、ペットショップでの購入が悪いわけではありません。
保護犬の譲渡条件は厳しく、誰しもが必ず引き取れるわけではないので、ペットを迎える際の選択肢として覚えておくとよいかもしれません。

保護犬の引き取りに必要な条件や方法を知りたい方は、こちらをご覧ください。
保健所から犬を引き取りする場合に必要なこととは? 条件や方法を紹介

ペットショップでの販売を見直す

動物先進国を見習い、日本でもペットショップでの生体販売を見直す必要があるでしょう。
売れ残りの原因として「需要と供給のバランス」の崩れが考えられるのであれば、流通の見直しを行うべきでしょう。

動物先進国のようにブリーダーの予約出産を取り入れると、必要な頭数の生産になるため、引き取り手のない命の減少につながります。

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ペットショップの犬を殺処分から救う方法

さみしそうにこちらを見つめる白い犬

ペットショップの犬を殺処分から救う方法には、以下の2点が挙げられます。

  • 里親として保護犬を引き取る
  • 寄付で保護犬を支援する

保護犬にとって、新しい家族の元で大切に育ててもらえるのは何よりの幸せです。
しかし、実際には様々な要因で犬を飼えない方もいるでしょう。

犬を飼うだけでなく、保護団体の活動支援のための寄付でも保護犬の命を守る活動に貢献できます。

里親として保護犬を引き取る

里親として保護犬を引き取れば、保護犬の命を直接的に救えます。
実際に、保護犬を迎えるにはさまざまな条件が設けられており、誰しもが気軽に引き取れるわけではありません。

ただし、過去に辛い経験をしている保護犬にとって、新しい家族が温かく迎え入れてくれるのは何にも替えがたい幸せでしょう。

ピースワンコ・ジャパンでは、小型犬から大型犬、性格も明るい性格からおとなしい性格まで様々な犬たちが家族を待っています。
ご自身の性格や生活環境にあった犬を丁寧に探すことで、きっと唯一無二のパートナーに出会えるでしょう。

里親として保護犬の引き取りに興味がある方は、こちらをご覧ください。
保護犬の引き取り
家族になるって素晴らしい!【ピースワンコ】-ピースワンコテレビ

寄付で保護犬を支援する

保護団体への寄付により、間接的に保護犬を支援できます。
この方法は、居住地や家庭環境に左右されないため、誰でもできる取り組みでしょう。

ピースワンコ・ジャパンでも、以下の内容で寄付を受け付けております。

種類 内容 URL
単発の寄付 自分のタイミングで、自由に金額を決めて支援するシステム。 https://wanko.peace-winds.org/support.html
ワンだふるサポーター 1日約30円(月1000円)からの寄付を行い、犬たちの生活を支援するシステム。 https://peace-winds.org/wsupporter/
ワンだふるファミリー 月々3000円(一口)から譲渡が難しい理由をもつ犬を遠方から支援するシステム。 https://peace-winds.org/wfamily/
物資の寄付 保護団体が求める、犬の飼育に必要な物品の購入による支援。 https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/2JNGXE8GEZN6O?ref_=wl_share
物品購入による寄付 グッズの購入代金の一部が寄付され、保護犬活動費用に活用される仕組み。 https://pwshop.ocnk.net/product-list/74

 

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殺処分を無くすためにできることから始めよう

犬用車いすで野原を走り回る犬

ペットショップでの売れ残りを減らすためには、動物先進国を見習い、できることから始めるのが重要です。
ピースワンコ・ジャパンでは、殺処分を減らすために、積極的に引き取り活動を行っています。

里親に出すだけが目標ではなく、引き取った全ての犬が幸せに過ごせるよう、活動に取り組んでいます。
里親募集や寄付など活動に興味のある方は、ぜひご検討ください。

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