2024年3月14日

凍死していたかもしれない子犬が…

動物愛護センターへの犬の収容頭数は少しずつ減ってきていますが、いまだ「ゼロ」になることはありません。広島県内の動物愛護センターには、いまも1日3頭ほどのペースで犬たちが収容されています。

子犬たちはスタッフが近づくと、興味を持って近寄ってきてくれました。「怖さ」をあまり知らないからかもしれません。一方で、飢えや外敵・罠などの恐怖がある山で生活していた大人の野犬は、警戒心が強く臆病です。人間を知らないので人が近づくと、震えながら隅に身を寄せて縮こまって少しでも離れようとしたり、怯えながら歯を剝きだして威嚇したりする子も多いです。

人間は敵じゃない、仲間であり家族なんだ、と思ってもらうように、これから私たちが愛情を込めて優しくお世話をしていきます。

雪が吹雪いていた1月のある寒い日、動物愛護センターから保護したワンコの中に、赤い首輪をつけた柴の子犬がいました。年齢は推定3ヵ月くらい。溝に落ちていたところを拾われて保護されたそうですが、後ろ足に疾患がありました。足が悪いのが原因で、捨てられたようです。

この日の最低気温はマイナス7度。発見が遅れていたら凍死していたかもしれません。雪が積もる溝の中にどのくらいいたのでしょうか、四肢の足裏の肉球はふやけており、しもやけになっていました。

柴の子犬は、ピースワンコで「日向(ひゅうが)」と名付けられました。しもやけの治療など、体調を落ち着かせてからレントゲン検査をしたところ、両後肢が「膝蓋骨内方脱臼(パテラ)グレード超4」でした。日程を調整し、今後、手術をする予定です。

こんな幼い子犬が、足が悪いからと捨てられてしまう。本当に考えられない話ですが、この現状を伝えて社会を変えなければいけないと思っています。病気がある犬も野犬も、人間のせいで命を奪られることがないように、全国の殺処分をなくすためにこれからも活動を続けます。私たちの活動の様子、ぜひ動画からご覧ください。

 

※ピースワンコは、皆さまからのご寄付だけで活動しています。一頭一頭に寄り添ったお世話ができるのも、皆さまのご支援のお陰です。ワンコの命を守る活動を続けていくために、ご支援をよろしくお願いいたします。

\ 命を救い、幸せにするために /

 

いいなと思ったらシェア

おすすめ記事

  • 保護犬を迎えて 片桐家の「ちゃこ」と「はな」

    目次スイートホームちゃことはな犬のいない散歩なんてコキア色のちゃこはなのお迎え愛すべきギャップ「なんなんだ?」といえる愛 スイートホーム 芸人、俳優、造形作家と、多彩に活躍する片桐仁さん。 2頭の保護犬と共に暮らす愛犬家 […]
  • 【遺贈寄付】故人の想いが込められた浜松譲渡センター

    目次ひとりからみんなで犬のぬいぐるみと一緒に犬たちにできること東海で最大の取り組みを「静岡のワンコたちも救う」苦労も超えるオープンに向けて ひとりからみんなで イギリスの音楽家のジョン・レノンは 「ひとりで見る夢はただの […]
  • 手のひらと肉球をつなぐもの

    目次春雷と愛犬音響トレーニング雷の轟音をやり過ごす方法雨宿りの思い出ずぶ濡れでなぜ悪い犬と暮らせば勇気だって湧いてくる 春雷と愛犬   春雷、という言葉がある。 春の到来を伝える雷ともいわれ、 雷鳴に驚き、冬眠 […]
  • 卒業4000頭目!「ごーちゃん」卒業!

    2023年10月29日、ピースワンコでは記念すべき卒業4000頭目のワンコ「ごーちゃん」が、岡山譲渡センターから里親様の元へ卒業していきました! 2023年3月14日に保護された「ごーちゃん」は、当時、推定1歳くらいの野 […]
  • 保護犬を家族に迎える文化を。官民一体で「殺処分ゼロ」へ!

    ピースワンコは広島県の要請のもと、往復4時間かけて定期的に動物愛護センターへ通い、殺処分対象の犬たちを引き出しています。愛護センターは飼育放棄犬や野犬で溢れかえっており、私たちは怖がりな野犬や咬傷犬など、愛護センターでの […]

Supportご支援の方法

「里親になるのは難しい...」 という方にも、様々なご支援をいただいており、
「殺処分ゼロ」を実現するためにはあなたのご支援が必要です。
寄付、ふるさと納税を使ったご支援、ボランティア、物品寄贈など、あなたにあった方法でご検討ください。