保護犬は警戒心が強い子が多いですが、ピースワンコ・ジャパン福山譲渡センターから2022年11月27日に卒業した「レオナルド」改め「レオン」君もそんなワンコの1頭でした。「レオン」君を丸ごと受け入れてくださった里親さまに、お迎え当時のお気持ちや現在の様子、「レオン」君が新しい環境に慣れるまでどうやって向き合ってくださったのかなど、お聞きしました!
Q1.レオン君との初対面はビビリな様子だったかと思います。最終的にレオン君にお気持ちを決められたのには、なにか理由がありますか?
最終的に決めた、と言うより「最初から決めていた」感じです。「この子と一緒に暮らしたい」とホームページなどを観て強く思いました。初めての人には怖がってしまうと分かっていました。それは覚悟の上でした。
センターには初めて会ったのにシッポ振り振りで来てくれるワンちゃん達がいてみんなとても可愛かったんですが、「レオン」は体全体を震わせて怯えていたんです。無理やり近づいて話しかけたり撫でたりする私に、威嚇したり吠えたりせずに必死に耐える様子が申し訳ないと感じつつ、とても愛おしく可愛かったです。
だから会って尚更、この子を迎え入れたいと思って決めました。
Q2.お迎え後、大変だったこと。気をつけていることがあれば教えてください。
まず私たち夫婦に慣れてもらうこと。怯えてずっとケージに閉じこもっていました。特に夫に対して震えなくなるのに2週間かかったことです。
そして散歩です。ケージやクレートから出るのに30分、マンションの共有部分の移動の為、バギーに入ってもらうのに20分、公園についてからバギーから出るのに20分。いざ散歩となると車、人、物音、風などなど…全てに怯えて散歩というより逃げ回っている状態で、毎日少しづつ時間と距離を伸ばしていったことです。
気を付けていることは、引き取ったばかりの頃は「脱走」でした。今は何にでも興味を持って好奇心いっぱいなので危険のないよう注意しています。
Q3.お迎え後の里親様の生活にはどんな変化がありましたか?
生活の全てがレオン中心になりました。時間・お金の使い方、生活のリズム、部屋のレイアウトなど全てです。
週末は絵画鑑賞、ウインドウショッピング、食べ歩きなど毎週出かけていましたが、お留守番がまだ出来ないので全く出来なくなりました。旅行にも行かれません。それでも、レオンがいてくれてレオンと一緒に過ごす事の方が大事になっています。
もうひとつの変化は、散歩(1日3~4時間)が大好きなレオンのお蔭で6キロ痩せたことです(笑)
Q4.お迎えしてくださり4ヶ月程経ちますが、最近のレオン君はどんな様子でしょうか?
相変わらずの甘えん坊でお留守番が出来ません。少しづつお留守番の時間を増やしているところです。今、2時間はひとりで大丈夫になりました。
散歩が大好きです。行くのが分かるとシッポをブンブン振り回して大興奮です。自分でコースを選んでガンガン進んで行きます。他のワンちゃんとの交流も楽しそうにしています。
名前を呼ぶと元気に走って来てくれます。お座りも出来るようになりました。引き取った頃はクレートで寝ていましたがある晩から突然、私の布団に乗って来て、今では一緒に寝ています。
あれだけ乗るのを拒んでいたバギーにも、散歩に行けると分かっているので今では自分から飛び込んで行きます。消灯前のルーティンの「なでなでタイム」にはおなかを出しておまたを広げてうっとり顔でなでなでをせがんでくれます。
Q5.お迎えして良かったなぁと感じるのはどんな時ですか?
「とにかくそこにレオンがいてくれること」です。具体的にあげるなら帰宅するとシッポをブンブン降って迎えてくれる時や愛くるしい表情・しぐさに癒されている毎日で自分の心?情緒?がとても安定しているのを感じたときです。(子供たちの独立や更年期特有の症状に悩まされて少し鬱状態だったのですが、レオンのお蔭で毎日がとても楽しいです)
Q6.今現在、レオン君はご家族の中でどんな存在になっていますか?
長男(27)、次男(25)に続く、我が家の三男(3才)です!
かわいくてかわいくて仕方ない存在です。
Q7.これから保護犬を迎えたいと考えられている方にお伝えしたいことはありますか?
心配なこと、不安なことがいっぱいあると思います。特にうちのレオンのように慣れるのに時間のかかるビビりのワンちゃんは大変かと思います。
でも安心してください。スタッフのみなさんが親身に相談に乗って下さいます。何度も何度もLINEや電話でアドバイスをして下さったり励まして下さいました。
そして、「犬に愛情は必ず伝わる、そして犬はそれに必ずこたえてくれるから頑張って!」と散歩中に出会った保護犬の飼い主さんがかけてくれた言葉は嘘じゃなかったと実感しています。個性豊かな保護犬との楽しい時間は素敵ですよ!とお伝えしたいです。