元野犬の保護犬と暮らすヒント

犬も人間同様に、持って生まれた性質があります。そこに育ってきた環境要素が加わることで形成される性格は、十犬十色。特に元野犬の犬たちは、ペットショップやブリーダー出身の犬たちのようにお父さん、お母さんの犬種や性格が分からない分、見た目も性格も一頭一頭が実に個性的です。

「元野犬ってどんな犬だろう?」「一緒に暮らすのは大変なのかな?」

そんなふうに少しでも関心を持って下さった皆さんに、元野犬の保護犬と楽しく暮らすためのヒントを、ピースワンコの 湘南譲渡センター からお伝えします。

人と暮らした経験が無い元野犬の子たちは、控え目で慎重な性格の子が多いです。野山で人に頼らず生きていくためには、警戒心や防衛本能が無くてはならないからです。そのため、家族に迎えて一緒に暮らし始めても、最初は自分から人に寄って行ったり、甘えたりすることができない子も多いんです。

なかなか緊張が解けなくて、家の中で隠れる場所を探す、固まる、震える、ご飯や水を摂らない、排泄しない、等ということもよくあります。そんな時、ご家族の皆さんは心配になると思いますが、犬の緊張に同調せずに、ドーンと構えて、気にしない姿勢を見せることが重要です。毎日一緒に生活していく中で、だんだんと「この人は怖くないかも」「この人と居ると心地良いかも」「信頼しても良いかも」と思って警戒心を解いてくれ、必ず懐いてくれるようになります。

犬はとても純粋な生き物なので、表情や行動をよく観察していると、サインを出しているのに気が付くと思います。
触られるのが苦手な部位があるのであれば、そこから遠い部位からゆっくり慣らしていく、触る時には好きなオヤツあげる、等で克服できる子も多いです。最初は特別に美味しいオヤツをあげるのも良いですね。例えば焼いた魚やお肉、匂いの強いオヤツ等は、嗅覚を刺激するので非常に効果的です。すぐに食べなくても、そばに置いておくと後から食べるかもしれません。
お散歩が苦手な子に対しては、短い距離からスタートし経験を重ねて自信をつけてあげると、距離を延ばしていけるケースが多いです。『焦らず・ゆっくり・一歩ずつ』がキーワードかもしれません。

そんな保護犬だからこそ、僅かな変化を見付ける楽しさもあるかと思います。根気強く取り組み、ワンコライフを楽しんで頂けたら嬉しいです。ピースワンコジャパンからワンコのお迎えを検討して下さっている方、もっと色々聞いてみたいと思われている方、スタッフがご相談に乗らせて頂きますので、どうぞお気軽にお問合せください。
皆さまのご連絡、心からお待ちしています!

 

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