新しい試みとして、現代短歌を詠んでみることにしましょう。
もちろんその歌には、犬たちの息づかいがたっぷり含まれているはずです。
目をみはって、この時を懸命に生きている彼らを短歌のかたちに灼きつけるのは、長文以上の表現となりうるのかもしれない、なんて考えていますが、さて。






自己寸評と言い訳がたり
保護犬をテーマに短歌を詠んでみました。
人間より犬のほうがずっと正直に生きている前提で、この歌をつくっています。
犬たちは過去に傷ついたことを覚えていながらも、新しい毎日を淡々と、しかし全力で生きている。
人間のように「この先どうなるのだろう」と悩んで立ち止まることもなく、「いま目の前にあるもの」を信じる強さがある。そういう姿に、私たちのほうが励まされることすらあるんですよね。
今回の短歌には、そんな犬たちの「ユーモアとペーソス」を込めました。笑ってしまうような、でも泣きたくなるような、そんな瞬間が犬と人のあいだにはきっとたくさんあるはずです。
新しい首輪に戸惑う犬、撫でられることをためらう犬、食べ物を大事そうに見つめる犬——それらは過去を映す鏡であり、同時に「これから」を生きる力強さの証でもあります。
人間の社会の都合で居場所をなくした犬たちが、もう一度「うちの子」として迎えられ、名を呼ばれること。
その小さな奇跡が、どれほどの意味を持つのか——そんなことを考えながら詠んだ短歌たちです。
犬は、与えられた環境で生きるしかありません。でも人間は、彼らの環境を変えることができる。だからこそ、できる限りやさしい世界であってほしいと願いながら、今日もはりきって短歌を詠んじゃおっかな。
文と写真:秋月信彦
某ペット雑誌の編集長。犬たちのことを考えれば考えるほど、わりと正しく生きられそう…なんて思う、
ペットメディアにかかわってだいぶ経つ犬メロおじさんです。 ようするに犬にメロメロで、
どんな子もかわいいよねーという話をたくさんしたいだけなのかもしれない。
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