ピースワンコから卒業していったワンコは、現在4700頭以上にのぼります。卒業犬はどの子もみな、保護された当時の不安そうな表情から、穏やかで幸せそうな表情に変わり、まるで別人のようです。2021年10月に岡山譲渡センターから卒業した「クラトル」も、幸せを手に入れたワンコの一頭です。

「クラトル」は2021年2月9日、推定10ヶ月の頃に保護された女の子です。岡山譲渡センターで人馴れトレーニングやお散歩トレーニングをしていた「クラトル」を家族に迎えてくださった、里親さまのエピソードをご紹介します。
●「クラトル」ちゃん
・推定誕生日 :2020/04/09
・保護された日:2021/02/09
・卒業した日 :2021/10/02
・卒業した譲渡センター:岡山譲渡センター @pwj_okayama

家族に迎えようと思ったきっかけ
子どもが大きくなるにつれて、犬と暮らしたい、と言うようになったのが始まりです。以前、2頭のワンコと暮らしていましたが、虹の橋を渡ってから12年がたち、私もまた犬との生活がしたいと思うようになってきて…。もし犬を迎えるなら、保護犬にしよう、と頭の中で考えていました。
そんなとき、偶然「クラトル」を知りました。クリクリの目にちょっとしゃくれた口元、一目惚れでした。我慢できずに、会いに行きました。ピースワンコのスタッフさんに色々教えてもらい、家族でじっくりと話し合って迎えることに決めました。

お迎えして大変だったこと
「クラトル」を迎えてから今までに、困って困って大変だったな、と思うことはありません。本当に、お利口さんです。
一つ思い出すのは、家に迎えたばかりの頃はとても怖がりで、少しの物音にもビクビクして、お漏らししたこと。数回だけですぐにおさまりましたが、音が苦手なのは今も変わらずです。散歩中に遭遇するゴミ収集車は本当に苦手で、遠くにいても音で分かるらしく、ゴミ収集車の音が聞こえるとすごく早足になります(笑)


お迎えして良かったこと、嬉しかったこと
嬉しかったのは、「クラトル」との距離が縮まっていくのを感じる時です。スタッフさんからアドバイスを色々と頂いていたので、迎えた日から「無理に触らない・近付かない」を家族のルールとしました。触りたいけど、構いたいけど、暫くは見ていないふりをする我慢の日々でした。

「クラトル」が初めて寄ってきたときは嬉しくて。でも、大きな声をだすと怖がってしまうので、声を出したいけれどこれまた我慢。日々、少しずつ距離が縮まっていき、手を伸ばしたら撫でられる距離になっても嫌がらなくなった時は、本当に嬉しかったです。心もだんだんと開いてくれたと感じています。
そんな「クラトル」も3年たった今では、ヘソ天で構ってアピールするまでなりました!言葉も良く理解していて、私たちの思い込みかもしれませんが、何となく会話してます。

これから保護犬を迎えようと思っている方へ
我が家の中心は「クラトル」で、自然と家族も集まってきます。「クラトル」が家族になってから、たくさんの幸せを感じながら、毎日を過ごしています。
「クラトル」と出会い、本当に良かったと思います。
みなさんも少しでも気になる子がいたら、ピースワンコに直接会いに行ってみてください。個性豊かな可愛い子たちが迎えてくれます。その中に、未来の新しい家族がいるかもしれません。


岡山譲渡センター スタッフからのメッセージ
「クラトル」は、人馴れトレーニングやお散歩練習をしながら里親様を探すために、2021年7月3日に岡山譲渡センターへやってきました。当初は野犬の特性が強く、スタッフが近づくだけで逃げ回り、怖くて唸ったり脱糞してしまうこともありました。リードをつけると噛みちぎりそうになったり、追い込まれると歯を剥いたりすることもあり、お散歩に連れ出すこともできませんでした。けれど、先輩ワンコの力も借りながら、少しずつ成長していきました。
そんな「クラトル」に一目惚れしてくださった里親様は、譲渡センターに会いに来て優しく触れ合ってくださいました。そして、警戒心が強く怖がりで状況によっては攻撃的になることなど、「クラトル」のすべてを受け入れ、家族の一員として迎えてくださいました。
里親様ご家族にたくさんの愛情を注いでもらった「クラトル」は、センターでは決して見せることのなかった、甘えた姿や穏やかな笑顔を見せてくれるようになりました!ワンコはこんなにもかわることが出来るんだなと、改めて保護犬の可能性を感じています。里親様、「クラトル」をお迎えくださり、本当にありがとうございます!
「クラトル」、これからもたくさん可愛がってもらって、もっともっと幸せになってね!(岡山譲渡センター スタッフ一同より)




※ピースワンコは、皆さまからのご寄付だけで活動しています。一頭一頭に寄り添ったお世話ができるのも、皆さまのご支援のお陰です。ワンコの命を守る活動を続けていくために、ご支援をよろしくお願いいたします。