保護犬に注目したTV番組や動画などの影響もあり「譲渡会」という言葉をよく目にするようになりました。最近では譲渡会で出会った保護犬を飼っているという人も少なくありません。こちらの記事では、東京で行われる譲渡会について注目し、役立つ情報を解説します。保護犬を飼いたい、譲渡会に行ってみたいなど、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
犬の譲渡会とは
さまざまな理由で保護された犬と、新たな飼い主が出会える場所である「譲渡会」について詳しく解説します。
犬の譲渡会の目的
犬を家族として迎える主な方法として、ペットショップや人からの譲渡、そして譲渡会があります。犬の譲渡会は、行政や動物保護団体などが保護した犬と新しい飼い主を結びつける場所です。飼い主がいない犬や事情があって引き取られた犬、人里に出てきた野犬などを保護し、飼い主になりたい人を探す活動です。
東京の譲渡会には子犬もいますが、全国的に成犬が圧倒的に多いです。「子犬から飼い始めないとなつかないのでは?」と思っている方が少なくありませんが、愛情をもってお世話をすれば信頼関係が結ぶことができ、しっかりなついてくれます。成犬は体格が定まっており、また性格が落ち着いている場合が多く、その分一緒に生活しやすいというメリットもあります。犬を飼いたいけど子犬と成犬どちらにするか迷っているという方には、保護された成犬を飼うメリットを主催団体が紹介することもあります。
さらに譲渡会では飼い主を見つけることはもちろん、譲渡について直接相談することが可能です。飼い主のライフスタイルにあった犬と出会えるきっかけとして活用することができます。
犬の譲渡会ではどのようなことをするの?
譲渡会に参加する犬たちは、保護されてから施設で愛情込めて育てられています。東京の譲渡会では、子犬よりも成犬が多く保護されています。避妊去勢の手術が普及したこと、東京都内では室内飼育が多く、子犬が捨てられることが少ない、というのが理由です。
譲渡会に行けば、里親になりたい人と主催者が直接会話をすることができます。里親になるための手続きについての相談や、年齢や性格など気になる犬の情報をその場で得ることができます。主催する団体によっては犬に直接触れたりできるため、事前に確認しましょう。実際に触れることで、家族として迎えたときの実感が湧きやすくなります。
飼いたい犬が決まり、職員が飼育環境などのチェックをしたら、1週間~1カ月程犬と一緒に生活するトライアル期間が設けられます。無事トライアルを終了し、問題なければ契約書を交わしてから正式に譲渡されるのが一般的な流れです。
譲渡会でのマナーや注意点
譲渡会では、大声を出さないこと・許可なく触れないことが基本的なマナーです。触れられる場合でも、急に触ると驚いてしまうため主催者の説明を聞いてから、十分な注意を払った上で触るようにしてください。ペットショップとは違い、過去の虐待や悲しみがトラウマになっている犬も数多くいるため、理解してあげましょう。
ほとんどの譲渡会が事前予約制です。当日せっかく行ったのに参加できなかったということがないよう、注意してください。また、譲渡を受けるにはいくつかの条件があります。主催する保護団体によって条件が異なるため、公式HPなどで事前に確認しておきましょう。
・東京都内に居住していて20歳以上の方
・ペット可の自宅にお住まいの方
・ご自身や家族に動物アレルギーがないか
・一人暮らしや高齢の方、同棲中のカップルや未成年は譲渡不可
・お子様がいる場合、お子様の年齢が15歳以上の方
・室内で犬を育ててくれる方
東京の譲渡会では上記のような条件を挙げられることが多いですが、あくまで例で詳細は各動物保護団体毎に異なります。
東京都の譲渡会はどこが主催しているの?
譲渡会は、主に犬を保護した行政機関や動物保護団体・ボランティア団体によって行われます。東京都にはどこ主催の譲渡会があるのでしょうか。
東京都で犬を保護し譲渡を行う行政機関
東京都保健福祉局の「東京都動物愛護相談センター」では、保護犬を家族として迎え入れたい人に譲渡するなど、動物愛護の観点による活動を行っています。愛情と責任をもって終生飼育できる方に、犬とのお見合いや適切な飼い方の説明(譲渡講習会)を経てから犬を譲渡します。ほかにも、東京都に登録された譲渡対象団体にも譲渡を行い、連携して新しい飼い主を探すのが特徴です。
譲渡会は、世田谷区にある本所施設と、日野市にある多摩支所で開催しています。譲渡会に参加するにはまず「譲渡事前講習会」の受講が必要。いずれの場所でも事前の申込が必要で、参加費は無料です。保護している犬がいるときには、譲渡動物情報ページに掲載されていますので、気になる犬が見つかりましたら保護されている施設に問い合わせてください。
譲渡活動を行う施設や団体もある
動物保護団体、ボランティア団体でも犬の譲渡を行っており、東京都譲渡団体に登録されている施設など複数の団体が活動しています。東京都動物愛護相談センターから犬を直接引き取る団体も多く、飼い主が見つからない犬を保護しています。犬を譲渡するまでの手続や条件は、各団体によって異なるため、ホームページや書面などで詳細を確認するといいでしょう。
特定の犬に限定して保護している団体や、訓練士や動物病院を持つ団体など個性豊か。それぞれの団体ならではの活動を展開しています。自分の好みに合った団体の譲渡会に参加してみるといいでしょう。条件が合わず、譲渡されなくても団体によっては散歩や一次預かりのボランティアに参加できるケースもあります。
ピースワンコ・ジャパンの譲渡活動や保護犬について
広島に拠点を置くピースワンコ・ジャパンでは、東京にも譲渡センターがあります。ピースワンコ・ジャパンの譲渡活動や保護犬についての実例を紹介します。
譲渡センターの活動
ピースワンコ・ジャパンの東京施設は、世田谷譲渡センターと東京あきる野譲渡センターです。
世田谷譲渡センターでは、保護犬専任スタッフが世話をしながら、犬の性格や特徴を紹介します。譲渡を希望する方はふれあいやお散歩体験ができ、ご希望に合ったワンコが見つかりやすいです。自然豊かな神石高原町から連れてきた個性豊かな保護犬たちが、都内住宅地の環境に慣れるための練習をしているため、都心の環境でも安心して飼うことができます。定期的に各種イベントや譲渡会を開催しているため、ぜひチェックしてください。
世田谷譲渡センター
東京あきる野譲渡センターでも、保護犬専任スタッフが常駐しています。2頭目・3頭目を検討中の方の相談も受付中です。神石高原町で、人馴れトレーニングをして連れてきた保護犬たちが飼い主を待っています。
譲渡の流れは以下の通りです。
1.譲渡センターの犬に会いに行く
2.里親希望の申込書提出
3.家庭訪問
4.犬の譲渡
世田谷譲渡センターと東京あきる野譲渡センターのページでも、里親募集を行っています。犬たちのプロフィールやワンコムービーをアップするなど楽しい内容です。お近くの譲渡施設毎にワンコを見ることも出来ます。他の譲渡施設でもお気軽にお問い合わせください。
保護犬について
ピースワンコ・ジャパンの保護犬は、もともと愛護センターから保護された殺処分対象の犬たちです。保護したあとは、検疫施設で混合ワクチンの接種やマイクロチップの埋込など、医療ケアや健康管理を行っています。免疫ができて健康状態がよくなった犬は、散歩や人慣れのトレーニングを受けるなど、新しい飼い主との生活準備もしていきます。保護犬のなかには、被災地などで活躍する災害救助犬になった犬もいます。
東京エリアにいる保護犬たちは、スタッフからの愛情をたっぷり受けながら、譲渡センターで新しい飼い主を待っています。
ピースワンコ・ジャパンでは、公式サイトの里親募集のページを見て里親を希望する人がいれば、オンラインでも犬との面談の受け付けが可能です。
東京で開催される犬の譲渡会に参加してみよう
保護された犬を家族にしてみませんか。東京では、さまざまな場所で譲渡会が行われています。参加は「殺処分ゼロ」に向けての支援への第一歩です。お気に入りの犬や、応援したい保護団体を探すきっかけにもなります。犬が好き、飼いたいという気持ちがあれば、ぜひ一度犬の譲渡会に参加してみましょう。
ピースワンコ・ジャパンの譲渡会に参加してみたいと思う方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。