昨年、広島県動物愛護センターの多頭飼育崩壊から保護されたワンコたちを引き取りました。白かったはずの体には汚れが染みつき、恐怖に怯える瞳が、これまでの厳しい環境を物語っていました。
その中に「スコー」と名付けられた推定1歳のワンコがいました。ガリガリの身体が伸び放題の茶色く汚れた毛におおわれていたスコーは、犬舎でスタッフにシャンプーとカットをしてもらってスッキリ。この時のカットで、トレードマークとなったモヒカンヘアが誕生しました。
犬舎に併設された診療所では、スコーのように毎週保護されてくるワンコたちの避妊去勢手術や様々な検査が行われています。スコーの去勢手術も診療所で無事に終わり、人慣れトレーニングを行いながら新しい家族を探すことになりました。
新型コロナウイルスにより譲渡会が激減し、里親さん候補に実際に会える機会は貴重です。11月、譲渡会に初参加のスコーを気遣って緊張していたスタッフと対照的に、スコーはしっぽを上げて張り切っていました。
ワンコは一頭一頭に個性があり、どんな環境だと過ごしやすいかもそれぞれ違ってくるので、スタッフは里親希望者の方と色々お話しながら、ワンコとのご縁をつないでいきます。
譲渡会終了の少し前。陽も傾き始めた頃、一組のご家族がケージの前でワンコを見ていました。視線の先にいたのはスコー。そう、この出会いがスコーが本当の家族に繋がった瞬間でした。スコーの運命の出会い、ぜひ動画からご覧ください。