昨年の夏、動物愛護センターから引き出した1頭の母犬がいます。身体中に排泄物がこびりついて毛玉だらけ。ボロボロに汚れながら、2頭の乳飲み子を必死で守っていた母犬の様子は、獣医師も言葉につまるほど酷い状態でした。「うさぎ」と名付けられた母犬は、多くの人に支えていただきながら運命の出会いを待ち続け、今年1月、とうとう本当の家族のもとへ卒業していきました!
保護当初、警戒心が強く人間不信で、スタッフが近づいただけで唸ったり吠えたりしていた「うさぎ」。検疫犬舎のスタッフが献身的に毎日お世話を続けていくうちに"ここは安全なんだ"と思ってくれ、人を信頼してくれるようになり、いつしかスタッフが来るとおなかを出して甘えるようになりました。
"うさちゃん"と呼ばれて、みんなから愛されてアイドル犬だった「うさぎ」は、子犬たちを幸せな家庭へと送り出したあと、自身の本当の家族との出会いを待つために譲渡センターへと住まいを移しました。検疫シェルターから命のバトンを受け取ったのは、広島譲渡センターです。
人が大好きで、とても明るく元気な「うさぎ」ですが、寂しがりやでお留守番が苦手。そんな「うさぎ」が本当の家族と出会えるように譲渡センタースタッフは、寂しさから「うさぎ」がパニックにならないよう訓練しながら、この子を最後まで愛してくれる里親さんを根気よく探しました。
そしてとうとう、本当に安心できる運命の家族に巡り合い、1月にとても優しいご家族の元へ卒業していきました。どの子も尊い命です。心から幸せだったと思える犬生を過ごしてもらえるように、私たちは命に寄り添い続けています。幸せをつかんだ「うさぎ」の物語、ぜひ動画からご覧ください。
・Youtube:
https://www.youtube.com/watch?v=wpZke_FXouQ