小さな子犬だった「リチャード」は、2020年6月23日にピースワンコにやってきました。ガリガリに痩せていて、自分で立つことも、歩くことも出来ず、座っているのがやっとの状態。人が怖くても、逃げることも吠えることもできません。衰弱がひどく脱水症状も起こしていて、皮膚病もあり、全身ボロボロでした。
動物愛護センターから推定年齢生後2.5か月位と言われていましたが、検疫犬舎で獣医師が歯や身体の状態などをチェックしたところ、恐らく生後5か月は超えているだろう、とのこと。野犬の子として山で暮らしていた時、身体に必要な栄養がいきわたらず発育不良で成長できなかったのでしょう。 リチャードの状態をよくするために、スタッフは毎日補液をしたりお薬を飲ませたり、優しくお世話を続けました。少しづつ元気になっていきましたが、気になる咳だけはおさまりません。
検査したところ、心臓の位置が少しおかしく、心房中隔欠損の疑いがあるとの診断でした。心臓に小さな穴が開いている病気ですが、成長と共に穴が塞がる可能性もあるため、経過観察しながら定期的に検査をしていくことになりました。
リチャードは心臓病の影響で、遊びすぎるとゼーゼー息切れをして苦しそうになったり歯茎が白くなったりしてしまいますし、寒暖差が大きくても心臓に負担がかかってしまいます。
心臓病の子は、いつ何が起きるか分かりません。リチャードの様子をみられるように、事務所で看病をしていくことになりました。リチャードはそこで人懐っこい先輩ワンコを見て人との遊び方やオモチャの遊び方を覚え、お散歩も楽しめるようになっていきました。
リチャードは人に慣れてからはとにかくやんちゃ。スタッフにワガママ言ったりしましたが、みんなリチャードのことが大好きでした。病気があると譲渡が決まらないことが多く、リチャードもお声がけいただいてもなかなか卒業がきまりませんでした。
そんななか、病気があってもリチャードを家族に迎えたい、という里親様とご縁が繋がりました。病気の子を迎えるのは覚悟がいることだとなので、スタッフ一同、大喜び!幸せをつかんだ「リチャード」の物語、ぜひ動画からご覧ください。
・ピースワンコTV(4分39秒)