ボクの名前は、ゾンテ。生まれて1才と7カ月位。
出身は、広島県の動物愛護センター。そこから助け出されて、3カ月後、 岡山のピースワンコ譲渡センター に引っ越した。そこで、1年暮らし、色々あって、今度は、遠く離れた 東京都あきる野市の譲渡センター へ。800キロも旅することになっちゃった。
でも、今となっては、それは、全て運命だと思える。なぜかって?
それは、ボクのことを、ずーっと、ずーっと、思ってくれていたという人が、お迎えに来て、一緒に暮らすことになったのだから。
運命って、すごくない⁉
ボクの800キロに渡る冒険の物語をお話ししよう。
ボクの記憶は、去年の夏、広島の動物愛護センターから始まる。
冷たくて、怖い世界。震えが止まらなかった。そしたら、ピースワンコの人がやってきて、「もう大丈夫」と、言った。
初めての岡山での記憶・・・仲間たちと部屋の隅で小さくなっていたこと。怖がりなボクは、すぐ震えてしまう。ごお散歩の時に見かけるビュンビュンと走る車にも、道行く人たちにも・・・初めて見るものには、すごく、ビビッていたことは、内緒だよ。
だけど、そこで暮らした1年で、ボクは、色んな事ができるようになった!甘えて、ぺロペロしたり、仲間たちと遊んだり、お泊りトレーニングもやった。それなのに、お別れがやってきた。その時のことを、お世話になった人は、「ゾンテのずっとのお家をみつけてあげられず、悔しかった」って、話していたそう。「新しくきたワンコたちが、先に里親さんの元に行き、正直複雑な思いだった。次は、ゾンテの番だよ」って、思ってくれていたって。だからこそ、新たな出会いのために、送り出そうと決めたって。そして、ボクは、出発した。
この秋、ボクは、あきる野譲渡センターにやって来た。やっぱり、ぶるぶる震えてしまった。みんな優しいのに、初めて見る人たちに、どうしても、ボクは、震えてしまう。もう、引っ越すのは嫌だ・・・そう思っていたら、一人の女性が、訪ねてきた。
その女性は、ボクたち保護犬仲間の写真がいっぱい載っている ホームページ ってやつ?それを見て、ボクに一目ぼれしたって言ってた。それも、岡山にいたときの写真。だけど、あまりに遠くに住んでいたから、会いに行くのは無理だろうなあと諦めていたそう。そしたら、なんと、あきる野に引っ越してくることを知って、運命的なものを感じたって。すごいでしょ?ボクが来る前から、あきる野譲渡センターをたずねて、いろいろ聞いていてくれたらしい。
そして、初めて、ボクは、その人に会った。優しい目をしていた。ボクが、ぶるぶるしてしまう怖がりなことも、人見知りなことも、全部知っていた。
だって、その人は、ボクがこれまでたどった道のりを知るために、インスタを何百枚もみて、アルバムを作ってくれていたんだ。
広島の愛護センターで、助け出された日。
撮影された仲間たちとの写真の中から、ボクを見つけ出して、「ゾンテがいる!って、すぐ分かった」、と言っていた。
でも、その人いわく、初めて会ったとき、ボクは、「思ったより、震えていた」らしい。
ボクが、新しいお家に行くことを知って、岡山でお世話になった人が、メッセージを届けてくれた。
「卒業おめでとう!怖がりでまだまだ、お子ちゃまなゾンテを、どうぞよろしくお願いします。」
って。
本当に、みんな、ありがとう。
なんだろう、今、こうやって、振り返ってみると、沢山の人たちに助けてもらっていたんだね。「皆さまの支援?」のおかげで、ボクは、ここにいる。そして、今も、運命の出会いを待っている仲間がいる。
ボクがあきる野譲渡センターから旅立つ日、お母さんは、ボクにこう言った。
「これから、家族になるんだよ。絶対、幸せにするからね」
そう、ボクの800キロの冒険は、幸せになるための道のりだったんだ。
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◇ ピースワンコ・ホームページ記事:ピースワンコホームページ/journal