右後肢先断脚のワンコ「ボナネ」、5年越しの卒業。

ピースワンコに引き取った時から足の先がなく、慎重派の女の子

2015年(推定)に生まれてからボナネはずっと人間の家族のいない野犬で、2017年の暮れにピースワンコに来た時には後ろ脚の先が無い状態(右後肢先断脚)でした。

入舎してからすぐの頃は、スタッフが犬舎に入ると怖がった様子で隅っこに固まっているようなワンコでした。しかしボナネは触れられる事は嫌がらなかったので、早い段階でスタッフが撫でることや抱っこもできるようになり、大人しくシャンプーもできました。しかし足先がないワンコはお散歩が難しく、譲渡に繋がりにくい傾向にあり、ボナネの将来を不安に思いながらのお散歩・人馴れトレーニングの開始でした。

 

3ヶ月のトレーニング期間を経て譲渡センターへ

お散歩は3本足で少しだけゆっくり目に、でもしっかりと歩くことができるようになり、すぐにお散歩上手になりました。12月のすごく寒い冬の日、担当していたスタッフ以外の人とでもお散歩が出来るようになりました。スタッフはボナネの成長が本当に嬉しくて、「寒い中よく頑張ったね」とあたたかいお湯でシャンプーした時を今でも思い出すほど印象的だったと言います。そうして約3か月のトレーニング期間を経て、譲渡センターへと送り出しました。

 

長かった譲渡センターでの生活

2022年年始そうそう、生駒譲渡センターへ移り、運命の家族を探すこととなりました。広島のシェルターから来てちょっとずつ慣れて、本当に楽しそうにお散歩してくれるようになりました。譲渡センターのスタッフともゆっくりゆっくり距離を縮めていくにつれて、手からオヤツが食べられるようになったり、撫でられる気持ちよさを知ったり、仲の良いお友達ができたりして一歩ずつ着実に成長してくれました。しかし、思ったように譲渡に繋がらず、次は世田谷譲渡センターに場所を移して運命の時を待つことに、

 

運命の出会いは突然に。

ボナネを新しい家族として迎えることを決めてくださった里親さまは世田谷譲渡センターにふらっと来訪された若いご夫婦の方でした。ボナネを気にしてくださって触れ合いやお散歩見学を経て、11月20日に卒業することになりました。

思えば、ボナネが一歩ずつ幸せに近づいていくきっかけは常に年の変わり目でした。ピースワンコに来た時、生駒譲渡センターに移った時、そして新しい家族に出会えた時。フランス語で「明けましておめでとうございます」という意味を持つボナネにもようやく新しい犬生がはじまりました。

ボナネの命は、動物愛護センターからの連絡があった時には、とっても小さな光でした。そのとっても小さな命の光を、検疫犬舎のスタッフたち・西山犬舎のスタッフたち・生駒譲渡センターのスタッフたち・世田谷譲渡センターのスタッフたちで、里親さまに繋ぐことができました。

これからは優しいご家族と共に、幸せに暮らして欲しいとスタッフ一同願っています。

 

 

「ふるさと納税」で活動を支えてください

ボナネのようなワンコも、私たちは広島県の要請があれば、ピースワンコに引き取り、トレーニングをし、里親さまへ繋げる活動を行っています。けれど、2022年12月29日現在、2023年度も活動を続けるための資金が足りません。

ふるさと納税」からご寄付いただくと、2,000円を超えた寄付金額が税控除対象となり、実質2,000円のご負担で、ワンコたちの命を助けることができます。
ふるさとチョイスのWEBページから広島県の神石高原町への「ふるさと納税」を通してピースワンコ・プロジェクトへの寄付手続きが2022年12月31日までに完了すると、2023年度の所得税や住民税から控除(所得等により控除限度額あり)されます。どうかご負担の少ない「ふるさと納税」からのご支援を、ご無理のない範囲で何卒よろしくお願いいたします。

 

▼ふるさと納税で活動を支える▼

いいなと思ったらシェア

おすすめ記事

  • 保護犬を家族に迎える文化を。官民一体で「殺処分ゼロ」へ!

    ピースワンコは広島県の要請のもと、往復4時間かけて定期的に動物愛護センターへ通い、殺処分対象の犬たちを引き出しています。愛護センターは飼育放棄犬や野犬で溢れかえっており、私たちは怖がりな野犬や咬傷犬など、愛護センターでの […]
  • 終(つい)の住処になるー終生預かりボランティア制度ー

    預かるという選択 ピースワンコに在籍する、約2500頭の保護犬。 その中には、シニアや持病のあるワンコも含まれている。 人に慣れ、体調管理をしてもらいながら、穏やかに暮らす犬たち。 そういった子たちは、人が好きなワンコで […]
  • 【遺贈寄付】故人の想いが込められた浜松譲渡センター

    ひとりからみんなで イギリスの音楽家のジョン・レノンは 「ひとりで見る夢はただの夢、みんなで見る夢は現実になる」という言葉を残した。 今回は、まさに彼の名言を体現したような話を綴りたい。 ピースワンコ・ジャパンは、全国で […]
  • 保護犬を迎えて 片桐家の「ちゃこ」と「はな」

    スイートホーム 芸人、俳優、造形作家と、多彩に活躍する片桐仁さん。2頭の保護犬と共に暮らす愛犬家としての一面も、そんな片桐さんのもう一つの顔だ。保護犬を我が家に迎えること。自分たちが、その子にとっての帰る場所になること。 […]
  • 手のひらと肉球をつなぐもの

    春雷と愛犬   春雷、という言葉がある。 春の到来を伝える雷ともいわれ、 雷鳴に驚き、冬眠していた地中の虫たちが目ざめるという理由で「虫出しの雷」という呼び名もあるそうだ。 なにかがはじまるような雰囲気で、嫌い […]

Supportご支援の方法

「里親になるのは難しい...」 という方にも、様々なご支援をいただいており、
「殺処分ゼロ」を実現するためにはあなたのご支援が必要です。
寄付、ふるさと納税を使ったご支援、ボランティア、物品寄贈など、あなたにあった方法でご検討ください。