【譲渡活動】飼い主に捨てられた「みゆき」卒業!

6年ほど前の立冬の頃。「みゆき」は、動物愛護センターの施設の近くにケージに入れられたまま、遺棄されていました。

一通の手紙があり、「処分して下さい」、と書かれていました。

大雨が降っている寒さが厳しい日でした。見つけるのが遅れていればどうなっていたのでしょう・・・。心も身体もボロボロの状態だった「みゆき」は、人へのトラウマなのか警戒心が強く、噛み癖もありました。

あの日から長い月日が経ち、推定10歳になった「みゆき」。心の傷も癒されて、とても人懐こい甘えん坊になりました。三度のごはんよりお散歩が大好き。1年ほど前に前庭疾患を発症し、散歩に行けない時期もありましたが徐々に回復。毎日1時間ほど元気に散歩をしていますが、お散歩が好き過ぎてなかなか帰りたがりません。

けれど、心の奥には深い傷が残っています。ドックランで遊んでいる時、一緒にいたスタッフを見失うと、とても不安そうな表情になりスタッフを探して鳴いたりします。“また置いて行かれる!”と、不安になってしまうのでしょう・・・。

「みゆき」は老犬になって眠る時間が多くなり、献身的な看護も必要になってきました。そんな「みゆき」の全てを受け入れて下さるご家族と、ご縁が繋がって卒業が決まりました!

「みゆき」の家族になってくださったのは、個人で犬猫の保護活動をされ、たくさんの犬猫の命を救ってくださっている方です。ご家族のみなさん、犬猫を愛して命を慈しんでおられ、犬猫が快適に暮らせるようにとご自宅をリフォームされ、大きなドックランもあります。”家族の中心は犬猫です”と仰ってくださる、「みゆき」にとって最高のご家族です!

2022年12月3日、卒業の日。「みゆき」は里親様の元へ3時間のドライブ。本当の幸せが待っているのが分かっているかのように、車の中で安心して眠っていました。

ワンコの犬生は、飼い主により全てが決まります。ワンコは飼い主が全てですし、どんなワンコも飼い主のことが大好きです。人間には家族がいたり、友人がいたり、仕事があったり学校があったり、楽しいことが沢山ありますが、ワンコには飼い主しかいません。

「犬と暮らす」ということは、ワンコを最後まで幸せにするということです。それは犬と暮らす人の最低限の責任です。「みゆき」のように犬を遺棄することは犯罪です(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)。これからワンコを迎えようと考えている方は、最後まで幸せに出来るか?ということをしっかりと考えてから、迎えて欲しいと思います。そして命を助ける意味でも「保護犬を迎える」という選択肢を選んで欲しいと願っています。

「みゆき」は里親様のご家族と、先住犬や先住猫さんたちに迎えられ、ずっとここで暮らしていたんじゃないかと錯覚するほど、すぐに馴染んだそうです。「みゆき」、あたたかい家族ができて本当によかったね。いつまでも、いつまでもお幸せに!

 

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