私たちは広島県からの要請を受けて、定期的に県内の動物愛護センターから殺処分予定のワンコを引き出しています。2023年9月26日の引き出し日。私たちを待っていたワンコの中に、放浪していたところを保護された老犬チワワがいました。動物愛護センターで出されたご飯を全然食べておらず、元気もありません。歯が1本もなく舌が出ていて、全身ノミのフンだらけでぐったりしていました。
老犬チワワは歯がないだけでなく、心臓など他にもあちこち悪いところがありそうでした。神石高原シェルターで「エア」と名付けられ、まずは状態を良くするために、獣医師や介護看護スタッフたちが最善の医療処置をして、大切にお世話をしています。
状態が悪いワンコは治療や介護などでお金と時間がかかるからか、いまだに飼い主から捨てられるワンコが後を絶ちません。
「犬を迎えたら最期まで幸せにする」
「それが人間として当たり前の責任なのに、自分の都合で捨てる人がいる。悲しいですが、いまだにそういう現状なんです。このチワワのようなワンコがいることを、そしてこの子のような行き場のないワンコが殺処分になっていることを、多くの人に知ってもらいたい。人間は知らないと何もできないけれど、知れば変わることができます。私たちが啓発・啓蒙することで、意識改革をしていきたい」
ピースワンコ・ジャパンのプロジェクトリーダーの安倍誠は、そう語ります。
「エア」は重度の腎不全や貧血を起こしており、心臓病や甲状腺機能低下症、後ろ足の靭帯損傷など、様々な疾患が見つかりました。保護されるまで、どれほど過酷な場所で暮らしていたのでしょうか。
「エア」のように家族の一員だったワンコをどうして遺棄することができるのか、到底理解できませんが、これからもピースワンコは、どんなワンコの命も救い、幸せにしていくために活動を続けます。「エア」の様子や私たちの活動の様子、ぜひ動画からご覧ください。
・ピースワンコTV(6分02秒)
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