2024年10月25日

【ワンだふるLIFE】一緒に卒業した「あど」と「どら」。幸せな第2の犬生!

ピースワンコから卒業していったワンコは、現在4500頭以上います。卒業犬はどの子も、保護当時の不安そうな表情から、穏やかな幸せそうな表情に変わっていて別人のようです。2024年1月に2頭一緒に卒業した「あど」と「どら」も、そんな幸せなワンコです。

2023年12月、ピースワンコのあきる野譲渡センターに一本の電話がありました。ご連絡くださったのは、2022年と2023年と2年連続で愛犬を亡くされた年配のご夫婦。保護犬を迎えるか迷ったけれど元気なうちに少しでも早く迎えたい、とお考えになられ、ピースワンコが引き取り手の年齢制限を設けていないことを知り、ご連絡くださいました。

里親さまは、年齢と体力を考慮して10歳位・10キロ前後のワンコをご希望されていましたが、虹の橋へ見送った先住犬が15キロ超えていた柴犬と保護犬だったことや、保護犬の病歴など気にしておられないこと、ご自身も歩くのがお好きなことなどから、譲渡センタースタッフは、推定10歳の女の子「アドリア」と推定7歳の男の子「ドラパス」たちをご紹介し、リビングで触れ合って頂きました。その後、何度もお散歩体験に来てくださり、スタッフとのやり取りを重ね、2024年1月14日に2頭を家族にお迎えいただくことに!

「アドリア」は「あど」、「ドラパス」は「どら」と改名し、里親様ご家族の元で幸せに暮らしています。「あど」と「どら」と里親様のエピソードをお伝えします。

●アドリア/改名「あど」
・推定誕生日 :2014/05/29
・保護された日:2018/05/29
・卒業した日 :2024/01/13
・卒業した譲渡センター:あきる野譲渡センター @pwj_akiruno

●ドラパス/改名「どら」
・推定誕生日 :2017/09/14
・保護された日:2017/11/14
・卒業した日 :2024/01/14
・卒業した譲渡センター:あきる野譲渡センター @pwj_akiruno

家族に迎えようと思ったきっかけ

2022年、14年間共に過ごした初代犬(柴犬)を亡くしました。身体が弱くて手術を繰り返して獣医さんから長生きは難しいと言われていましたが、家族として14年間頑張ってくれました。その子への恩返しに推定10歳の保護犬を迎えたのですが、わずか1年で病気のため亡くなってしまいました。2年連続で愛犬を失い、家族全員が落ち込みました。

私たち夫婦は60代。もう犬を飼うのは無理かなとも思ったのですが、どうしても犬との生活を続けたくて、保護犬とのご縁を探し始めました。けれど、60代の壁は厚く、譲渡対象から外されることばかり。時にはかなり厳しい言葉をいただくこともありました。諦めかけていた時、ピースワンコは里親の年齢を問わないと知り、思い切って訪問しました。

年齢を考えて、出来るだけ身体が小さいシニア犬を希望していましたが、紹介されたワンコは元野犬の小さくない2頭でした。けれど紹介された瞬間、2頭に心惹かれてしまいました。スタッフの方々は私たちが不安に思っていることに耳を傾けてくれ、親身にアドバイスしてくれました。何度もお散歩練習をさせてもらいながら、2頭を迎えたい、という気持ちがどんどん強くなっていきました。

「2頭は大変だよ」という声が家族内でもありました。家族で何度も何度も話し合い、最終的に「あど」と「どら」を家族に迎えることを決定。多頭飼いの挑戦に一歩踏み出しました。

お迎えしてよかったこと

虹の橋を渡った先代犬2頭を忘れることはありませんが、「あど」と「どら」が来てから、家族に明るさが戻りました。2頭が少しずつ我が家に慣れていく姿を見ると、元気をもらいます。私たちも、今まで以上に健康に気を配るようになりました。

2頭連れが目立つようで、犬友やお散歩で会う人から「だいぶ慣れてきたね」「落ち着いてきたね」「最近は尻尾フリフリだね」など、良く声を掛けられるようになりました。声をかけてもらうことで「あど」と「どら」の社会勉強になっていますし、私たちも知り合いが増えました。

「あど」と「どら」は他の保護犬と出会うと、怖がらずに少しだけ近づけたり、一緒に歩けるときも。飼い主さんからお聞きする経験談は参考になりますし、お互い無理せず、私たちのことを温かく見守っていただけるので助かります。

お迎えして大変だったこと

先代犬も保護犬でしたが、もともと人に飼われていた子だったので人との暮らしに慣れていました。でも「あど」と「どら」は人と暮らすのは初めて。私たちも多頭飼いは初めてだったこともあり、様々なことに怖がる2頭との生活は、想像以上に大変でした。

「あど」は1頭では外にでられず、「どら」は家ではケージから出てきません。でも「どら」はお散歩が大好き。お散歩だと分かるとケージから出てくるようになりました。今ではハーネスをすんなり着けさせてくれますが、最初は装着するのに3時間ほどかかったこともあります。

2頭は先代犬と同様に、雪・花火・雷・大きな音が苦手。加えて、車・バイク・自転車・踏切・電車、すれ違う人や犬にも怖がります。主人が汚れた足を拭こうとして噛まれたこともありました。

これまで一緒に暮らしていたたくさんの仲間やスタッフさんがいない新しい環境での生活は、不安でいっぱいだったと思います。先ずは、2頭のペースにこちらができるだけ合わせて、少しずつ我が家の生活に慣れてもらうことにしました。

少しずつ慣れようと頑張る「あど」と「どら」の姿を見守りながら、次はどんな変化が見られるかが楽しみになっています。

これから保護犬を迎えようと思っている方へ

保護犬を迎えようと考えている方は、ぜひピースワンコの譲渡センターへ足を運んでください。実際に会ってお散歩体験をするのと写真で見るのとでは、全然違います。どの子も実物の方が可愛いです。

私たちと同じシニア世代の方々も、犬と暮らすことを諦めないでください。譲渡センターに行けば、きっと素敵な出会いがあるはずです。

我が家では2頭一緒に家族に迎えましたが、彼らはお互いの苦手なところを支え合っています。その2頭に私たちが助けられることもたくさんあります。家族に迎えた後も、スタッフの方々は気になることがあればすぐに対応してくださるので心強いです。

子犬は可愛いですが、成犬やシニア犬、それぞれの年齢ごとの可愛さがあります。保護犬を迎える時、ぜひシニア犬にも目を向けてください。シニア犬は頑固な面もありますが、まったりとしていて穏やかです。長く生きてきたことでの魅力がたくさんあります。

保護される動物たちには何の罪もありません。彼らは人間の都合で苦しむことになった、かけがえのない命です。1頭でも多くの命が安心して幸せに暮らせるように、1頭でも多くの犬にずっとの家族が見つかってほしいと強く願っています。

あきる野譲渡センタースからのメッセージ

「あど」と「どら」の里親様は、どんなときも2頭の気持ちを優先的に汲み取って、焦らずゆっくりと2頭のペースに合わせて接してくださる本当に優しいご家族です。定期的に2頭の様子をお知らせくださり、写真から2頭がどんどん穏やかな表情になっている様子が伝わってきます。里帰りイベントで会う「あど」と「どら」は、すっかりお家の幸せワンコ。

元野犬のワンコを迎え一緒に暮らすということは、楽しいことばかりではないと思います。時には悩んだり、困ったりもある中、すべてを前向きにとらえてくださり、「あど」と「どら」の日々の成長を楽しみにしてくださる里親様。2頭の成長を、私たちスタッフもずっと見守っていきたいと思います。「あど」と「どら」!これからも幸せにね!
あきる野譲渡センター スタッフ一同)

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