10月28日、猶予期限ぎりぎりで殺処分寸前の1頭のワンコを、倉敷市保健所から緊急保護しました。
倉敷市保健所は、職員の皆さんの意識が非常に高く、殺処分数の削減はもとより、譲渡促進にも力を注いでおられ、毎年多くの保護犬猫を新しい家族に繋げています。ただ施設のキャパシティと職員の数に限界があり、今回どうしても厳しいのでとピースワンコへSOSを頂き、出動が決まりました。
保護したワンコは、推定7歳2ヵ月位の茶色いミックス犬。元々は家族がいたそうですが飼い主が亡くなり、保健所に通報がきて保護されました。職員さんが向かったところ、すごい異臭がする薄暗い小屋の中に繋がれていたそうです。
お世話もあまりしてもらえず、厳しい環境でずっと一人で過ごしていたのでしょう。優しい顔をしていますが、心を固く閉ざしており、喜怒哀楽の表情がまったくありませんでした。
保護したワンコは、倉敷市保健所の皆さんに大切にお世話をしてもらっていたおかげで健康状態も良く、ピースワンコで「豆大福」と名付けられて、早速、広島譲渡センターで家族を探すことになりました。
倉敷市保健所の入り口には、譲渡されたワンコの写真やご家族からのメッセージなどが掲示されています。職員さんはこう語ってくださいました。
「譲渡会当日の写真や、家族が決まりました!という写真だけでなく、実際の家庭に入って半年や1年経って “こうなっていますよ” という未来を見ていただきたいと思ってます。未来を見ることによって、実際に野犬を家族に迎える、というイメージがもっと広がって、譲渡に繋がっていくと思うんです」
「目の前の一頭一頭を新しい飼い主さんに直接繋げていく、というのを愚直にずっとやりたい。倉敷市保健所ができていないところ、それはもしかしたら野犬の捕獲かもしれないし、不満を持ってらっしゃる市民の方もたくさんいらっしゃると思う。でも目の前の一つ一つのことからは決して逃げてはいないつもりです」
「時間はかかるかもしれないけれど、一つ一つ解決していきたいし、人間と動物がより良い関係性の中で暮らしていける世の中になるように貢献していきたいので、先ずはみんなで頑張っていきたいと思います」
職員さんが語ってくださった想いは、ピースワンコと同じ想い。ピースワンコ・ジャパン プロジェクトリーダーの安倍誠と職員さんたちは、熱いエールを交わし合いました。
「豆大福」は、広島譲渡センターでスタッフに大切にお世話をされながら、ようやく尻尾を振ってくれるようになりました。これからはもう二度とひとりぼっちになることがないように、ずっとそばにいてくださる優しいご家族とのご縁を繋いであげたいと思います。倉敷市保健所から緊急保護した「豆大福」の様子、ぜひ動画からご覧ください。
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