300日目の奇跡。4年間檻の中にいた13歳の咬傷犬「ウォンバット」卒業!

多頭飼育崩壊の現場から命を救われ、堺市動物指導センターに保護された「ウォンバット」。家族とのご縁がなく、4年間も檻の中にいたせいか、人を全く信用せず、触ろうとすれば逃げ回り、時には歯を見せることも。人が近づくだけで攻撃的になるため、里親さまに繋ぐのはかなり絶望的でした。そんな「ウォンバット」にとうとう運命の日がやってきました!

「命の期限は設けない」という方針で保護犬たちの譲渡に尽力している、堺市動物指導センターで「犬の馴化訓練ボランティア」という新たな制度が立ち上がり、ピースワンコは保護犬の譲渡を進めるため、第一号として参加しています。
その取り組みの最初のワンコとして、2024年4月14日、推定13歳の咬傷犬「ウォンバット」を生駒譲渡センターでお預かりしました。そしてピースワンコでの人馴れトレーニングが始まりました。

トレーニング1日目、オヤツを出してみると「ウォンバット」はしばらく様子見をしていました。袋のままだと食べませんでしたが、手からあげたら食べてくれました。けれど、少しでも刺激があるとすぐに咬もうとするので、スタッフは気が抜けません。
トレーニング2日目、防護手袋をして触ろうとしましたが、嫌がられてしまいました。まだ触らせてもらえません。

トレーニング8日目、オヤツを食べている途中なら少し触れるようになりました。

「人間は怖くないよ」と分かってもらうために、スタッフは根気よく毎日少しずつトレーニングを続けていきました。何日もかけてゆっくり誤解を解いていくと、手袋より素手で触られる方が好きだったり、お尻を撫でられるのが好きなのかな?ということが分かったり、リードも付けられるまでになりました。

そして遂に、トレーニングから300日目を迎えた日、「ウォンバット」の人生が変わりました。一生このままかもしれない…といわれていた「ウォンバット」に家族が出来たのです!

里親さまはピースワンコのInstagramをフォローしておられ、「ウォンバット」を見たときから、迎えるならこの子だと思っておられたそうです。咬傷犬であることも老犬であることも全て受け入れてくださったうえで、家族に迎えてくださいました。堺市と連携して、素敵な里親さまを見つけることが出来ました。幸せを掴んだ「ウォンバット」の様子、ぜひ動画からご覧ください。

⇒ ピースワンコTV(10分39秒)

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