9月5日、世田谷譲渡センターから「エテ」が卒業しました。家族になってくださったのは、昨年「烏龍(うーろん)」を湘南譲渡センターから迎えてくださった里親様です。エテに優しい両親とお姉さんができました。
里親様はもともと2頭迎えたいと考えていたため、1頭目を迎える時からスタッフに相談し、多頭飼いが可能なワンコとして烏龍を家族に迎えてくださいました。その時、コロナ下にもかかわらずスムーズに良いご縁が繋がったことから「2頭目もピースワンコから迎えたい」と、湘南譲渡センターのSNSやホームページをチェックして下さっていたそうです。今年8月、横浜で定期開催しているenble譲渡会の告知から、エテを見つけてくださいました。
「この子、かわいい!会ってみたい!烏龍を会わせてみたい!」とご夫婦で意見が一致。烏龍と同じように瞳が綺麗なところと、少しくせっ毛なところ、不思議な雰囲気を醸し出しているところに惹かれたそうです。8月の譲渡会に来てくださり、その後、世田谷譲渡センターへも烏龍と一緒にお見合いに来てくださいました。
烏龍と初対面の日。エテは、譲渡センターの隅っこに座り込んだ烏龍に少しずつ近づき、そばにそっと座りました。お互いにあまり気にせず、嫌そうでもなく、程よい距離感で座っている。先住犬との相性を1番重要視しておられた里親様は「この子なら烏龍ともやっていけそうだな」と感じ、エテを2頭目の家族に迎えることを決めたそうです。
保護犬の多頭飼いは大変なんじゃないだろうかと少し心配していたそうですが、エテと烏龍がお互いのいいところを吸収しながら少しずつ成長している様子や、エテが来てから烏龍の表情がより豊かになっているのを感じ、2頭目を迎える決断をして良かったと思ったそうです。
2頭の保護犬を家族に迎えてくださった里親様は、こう語ってくださいました。
「保護犬は、ペットショップで売られている犬のように、初めから懐いてはくれないし、いつ心を開いてくれるかも分かりません。毎日たくさんお世話をして愛情を注いでも、触ろうとしたらビクッとして怖がられます。逃げられます。それでも、私たちが注いだ愛は少しずつ届いていて、心を開いてくれる時が必ず来ます。成長を感じられる瞬間があります。
ワンコは一頭一頭個性があるので、その子によって愛情表現が違い、得意不得意や好きなもの、苦手なものも違います。苦手なことも仲間がいれば頑張れて、この子たちの世界が広がると思っています。
ワンコにとって、安心できるおうち、生涯一緒に暮らせる家族ができることが、一番の幸せだと思います。保護犬を迎えられる方は、少しずつ絆を深め、本当の家族になってください。保護犬ちゃんは個性的で本当に可愛いです!」
エテや烏龍のように幸せなワンコを増やすため、私たちは今日も活動を続けます。