どんな過去があっても、人を信じ続ける「おこげ」

20250718 1 1

推定12歳の「おこげ」は、2025年3月、街を放浪しているところを福岡県の動物愛護センターに保護されたおばあちゃんワンコです。愛護センターでご飯を受け付けなくなり、「3日間も全くご飯を食べていない」、と緊急連絡が入ったため急いで保護に向かいました。引き出してすぐ病院に連れて行ったところ、フィラリアが心臓に寄生していて、右心不全を起こしていることが分かりました。

何とか状態が回復し、元気に走り回れるようになって、友達と一緒に遊んだり譲渡会に参加したりしながら、福岡譲渡センターで家族を探していました。

20250718 1 2

けれど、ある日突然、体調が急変。足取りが急激に重くなり、ご飯もあまり食べなくなったため、医療設備のある広島の神石高原シェルターのオレンジ犬舎へ搬送することになりました。

心臓が弱ってきていたため、オレンジ犬舎で心臓の収縮の力を強くする薬など、3種類の心臓の薬と、心臓サポートのための療法食をスタッフが食べさせながらお世話をしています。少しっずつ体調が回復し、自分からご飯も食べられるようになり、大好きな散歩にも行けるまで元気になりました。

20250718 1 3

フィラリア症は、蚊によって媒介される寄生虫(犬糸状虫)が犬の心臓や肺動脈に寄生することで発症する病気です。予防薬を定期的に投与することで、ほぼ100%防ぐことができますが、感染すると咳や呼吸困難、元気消失、食欲不振などの症状が現れ、重症化すると命にかかわることも多い病気です。

元々は家族の中で暮らしていただろう「おこげ」。フィラリア予防をされていなかったことを思うと、あまり良い生活環境ではなかったのかもしれません。

20250718 1 5

どんな過去があっても、今も人が大好きで、撫でてもらうと嬉しそうにする「おこげ」。人を信じ続けてくれる「おこげ」を、これ以上、裏切るようなことは絶対にできません。

「おこげ」に寄り添って、穏やかに過ごしてくださる本当の家族とのご縁を繋ぐまで、私たちが家族となって大切にお世話を続けます。「おこげ」の様子、ぜひ動画からご覧ください。
ピースワンコTV(4分41秒)

cb0dafd4dc434b91a42d09f455397b6e

※ピースワンコは、皆さまからのご寄付だけで活動しています。一頭一頭に寄り添ったお世話ができるのも、皆さまのご支援のお陰です。ワンコの命を守る活動を続けていくために、ご支援をよろしくお願いいたします。

殺処分ゼロの未来へ、一歩ずつ。一頭でも多くの命を幸せにするために、実質2000円のご負担で応援できる「ふるさと納税」からのご支援、よろしくお願いします。

\「ふるさと納税」からのご支援はこちら/
ふるさとチョイスページへのボタン画像です

いいなと思ったらシェア

おすすめ記事

  • 保護犬を家族に迎える文化を。官民一体で「殺処分ゼロ」へ!

    ピースワンコは広島県の要請のもと、往復4時間かけて定期的に動物愛護センターへ通い、殺処分対象の犬たちを引き出しています。愛護センターは飼育放棄犬や野犬で溢れかえっており、私たちは怖がりな野犬や咬傷犬など、愛護センターでの […]
  • 終(つい)の住処になるー終生預かりボランティア制度ー

    預かるという選択 ピースワンコに在籍する、約2000頭の保護犬(2025年10月末現在)。 その中には、シニアや持病のあるワンコも含まれている。 人に慣れ、体調管理をしてもらいながら、穏やかに暮らす犬たち。 そういった子 […]
  • 【遺贈寄付】故人の想いが込められた浜松譲渡センター

    ひとりからみんなで イギリスの音楽家のジョン・レノンは 「ひとりで見る夢はただの夢、みんなで見る夢は現実になる」という言葉を残した。 今回は、まさに彼の名言を体現したような話を綴りたい。 ピースワンコ・ジャパンは、全国で […]
  • 保護犬を迎えて 片桐家の「ちゃこ」と「はな」

    スイートホーム 芸人、俳優、造形作家と、多彩に活躍する片桐仁さん。2頭の保護犬と共に暮らす愛犬家としての一面も、そんな片桐さんのもう一つの顔だ。保護犬を我が家に迎えること。自分たちが、その子にとっての帰る場所になること。 […]
  • 手のひらと肉球をつなぐもの

    春雷と愛犬   春雷、という言葉がある。 春の到来を伝える雷ともいわれ、 雷鳴に驚き、冬眠していた地中の虫たちが目ざめるという理由で「虫出しの雷」という呼び名もあるそうだ。 なにかがはじまるような雰囲気で、嫌い […]
  • 殺処分ゼロの哲学

    ドリームボックス 「1日に約7頭、年間2400頭以上の罪のない犬が処分されています」(2022年度/環境省)この日本では、いまだに驚くべき数の犬たちが殺処分されている。ぼくは愛護センターの端にある、「ドリームボックス」と […]

Supportご支援の方法

「里親になるのは難しい...」 という方にも、様々なご支援をいただいており、
「殺処分ゼロ」を実現するためにはあなたのご支援が必要です。
寄付、ふるさと納税を使ったご支援、ボランティア、物品寄贈など、あなたにあった方法でご検討ください。