震える身体。てんかん発作と戦う「フール」

推定7歳の女の子「フール」は、2018年3月13日にピースワンコへやってきました。当時生後2~3ヶ月の子犬でしたが、てんかんを発症。スタッフは獣医師と相談しながらお世話をしてきましたが、2023年春頃から発作の頻度が多くなりました。

刺激に弱く、毎日発作が起きるようになったため、2023年12月に治療のためにスコラシェルターから老犬や病気のあるワンコが暮らす“オレンジ犬舎”へお引越ししました。「フール」のてんかん発作はいつ起きるか分かりません。いつ「フール」が発作を起こしてもすぐにお世話できるように、スタッフが犬舎に待機しています。

てんかん発作が起きると、震えや旋回、失禁・脱糞など、激しい症状が数分続くことがあります。発作のときに「フール」が怪我をしないように、フワフワの毛布を下にひき、危ないものは全て部屋の外に出しています。発作の最中に手を出すと間違えて咬まれてしまう可能性があるため、スタッフは「フール」を見守りながら、発作が起きた時間や状態、発作が治まるまでの様子を記録したり動画に撮影したりしています。記録を獣医師に観てもらいながら、状態に合わせたケアを継続しています。

「フール」はおっとりしていて、マイペースで食べることが大好き。発作が頻繁に起きるようになる前は、お散歩も人に触られるのも大丈夫で、なんでもできる子でした。

オレンジ犬舎に来てから発作の頻度が減り、状態が落ち着いてきました。スタッフに撫でてもらったり、他のワンコとも楽しく遊べるようにもなりました。

「フール」らしく、まったりと過ごしてもらいたい。他のワンコと遊ぶのが好きなので、これからも色んな子と遊べるようにしてあげたい。これからも「フール」が元気に過ごしてくれたら一番嬉しい、オレンジ犬舎のスタッフはそう語ります。

「フール」のように病気と闘っているワンコたちも、希望を失わずに生きていけるように、私たちは1頭1頭のワンコの状態に寄り添いながらお世話を続けます。「フール」の様子、ぜひ動画からご覧ください。

⇒ ピースワンコTV(7分10秒)
「フール」へのご支援はこちら

※ピースワンコは、皆さまからのご寄付だけで活動しています。一頭一頭に寄り添ったお世話ができるのも、皆さまのご支援のお陰です。ワンコの命を守る活動を続けていくために、ご支援をよろしくお願いいたします。

\ワンコを幸せにするために、2分でできること/
ワンだふるサポーター申込フォームへのボタン画像です

いいなと思ったらシェア

おすすめ記事

  • 保護犬を家族に迎える文化を。官民一体で「殺処分ゼロ」へ!

    ピースワンコは広島県の要請のもと、往復4時間かけて定期的に動物愛護センターへ通い、殺処分対象の犬たちを引き出しています。愛護センターは飼育放棄犬や野犬で溢れかえっており、私たちは怖がりな野犬や咬傷犬など、愛護センターでの […]
  • 終(つい)の住処になるー終生預かりボランティア制度ー

    預かるという選択 ピースワンコに在籍する、約2500頭の保護犬。 その中には、シニアや持病のあるワンコも含まれている。 人に慣れ、体調管理をしてもらいながら、穏やかに暮らす犬たち。 そういった子たちは、人が好きなワンコで […]
  • 【遺贈寄付】故人の想いが込められた浜松譲渡センター

    ひとりからみんなで イギリスの音楽家のジョン・レノンは 「ひとりで見る夢はただの夢、みんなで見る夢は現実になる」という言葉を残した。 今回は、まさに彼の名言を体現したような話を綴りたい。 ピースワンコ・ジャパンは、全国で […]
  • 保護犬を迎えて 片桐家の「ちゃこ」と「はな」

    スイートホーム 芸人、俳優、造形作家と、多彩に活躍する片桐仁さん。2頭の保護犬と共に暮らす愛犬家としての一面も、そんな片桐さんのもう一つの顔だ。保護犬を我が家に迎えること。自分たちが、その子にとっての帰る場所になること。 […]
  • 手のひらと肉球をつなぐもの

    春雷と愛犬   春雷、という言葉がある。 春の到来を伝える雷ともいわれ、 雷鳴に驚き、冬眠していた地中の虫たちが目ざめるという理由で「虫出しの雷」という呼び名もあるそうだ。 なにかがはじまるような雰囲気で、嫌い […]

Supportご支援の方法

「里親になるのは難しい...」 という方にも、様々なご支援をいただいており、
「殺処分ゼロ」を実現するためにはあなたのご支援が必要です。
寄付、ふるさと納税を使ったご支援、ボランティア、物品寄贈など、あなたにあった方法でご検討ください。