【ワンだふるLIFE】推定14歳7ヶ月で幸せを掴んだ「パズー」

ピースワンコから卒業していったワンコは、現在4890頭以上にのぼります(2025年3月末現在)。卒業犬はどの子もみな、保護された当時の不安そうな表情から、穏やかで幸せそうな表情に変わり、まるで別人のようです。2024年5月に広島譲渡センターから卒業した「パズ―」も、幸せを手に入れたワンコの一頭です。

「パズー」には元々家族がいました。2023年の保護当時、推定13歳という高齢で家族から離れ、施設に入っていた「パズー」。知らない人ばかりの知らない場所で、どれほどショックで不安な心境だったことでしょうか。フィラリア陽性で、白内障や歯肉炎も抱えていました。高齢で持病があるワンコはなかなか譲渡に繋がりにくいのですが、どうしても良いご縁に繋げてあげたい、というスタッフの強い想いのもと”終生預かりボランティア制度”を活用して、里親さまとのご縁が繋がりました。推定14歳7ヶ月で幸せを掴んだ「パズー」と里親さまのエピソードをご紹介します。

●パズーくん
・推定誕生日 :2009/10/24
・保護された日:2023/10/24
・卒業した日 :2024/05/27
・卒業した譲渡センター:広島譲渡センター @pwj_hiroshima

家族に迎えようと思ったきっかけ

以前から保護犬に関心があり、SNSやテレビで見ていました。一頭でも殺処分される命を減らせるなら、いつか犬と暮らす時はペットショプからではなく、保護犬をお迎えしたいなと思っていました。家族を必要としている子がいるなら、力になりたい。そう思い、ピースワンコの譲渡会へ行くことにしました。

お迎えして大変だったこと

大きな音や声、自転車、車、人、お散歩など「バズ―」は苦手な事が多いので、どうすれば「パズー」が怖がってパニックにならないようにできるか、毎日、全てが手探りでした。ご飯もあまり食べてくれず心配でしたし、おしっこもマーキングのように部屋の色々なところでしていたので掃除するのも大変でした。

お迎えして良かったこと、嬉しかったこと

最初はケージからも出ずに、恐る恐る過ごしていた「バズ―」でしたが、日に日に私たちを信頼してくれるのを感じました。そして一緒に色々チャレンジしようと頼ってくれるようになったのが、本当に嬉しかったです。

「パズー」が初めて膝に飛び乗ってきて、顔を舐めて甘えてくれた時は、驚きと喜びで泣いてしまうほど感動しました。今ではすっかり甘えん坊さんになった「パズー」。いつも隣にいてくれます。

仕事が終わって家に帰ると「パズー」は、全身で大喜びで迎えてくれるので、疲れが吹っ飛びます。先住猫がちょっかいを出してきても「パズー」は優しく接してくれて、猫と犬のやり取りを見るのも楽しいです。

今では「パズー」が居ない日々が考えられないくらい大切な存在です。「パズー」に出会えて家族になって、毎日抱きしめることが出来るのが最高に幸せです。

保護犬と暮らしたいと思う人へのメッセージ

保護犬と暮らすのは「バズ―」で3頭目ですが、どの子も最初は悩むような事がありました。でも、こちら側の愛情は必ず受け取ってくれ、寄り添って信頼してくれるようになるので、大変な思いの何倍もの幸せをもらっています。

「保護犬と仲良くなれるのかな」、「ちゃんとお世話出来るかな」など、
色々な心配と不安が生じましたが、そのたびに、ピースワンコの皆さんが一緒に考えてアドバイスしてくださいました。病院やお散歩にも同行してくださるし、不安になってもいつでも支えてもらるので、1人でお世話をしている感じがせず、とても安心でした。

飼育環境に問題がなく、少しでも保護犬に興味があったら、ぜひぜひ気になった保護犬を家族に迎えてあげて欲しいと思います。

広島譲渡センター スタッフからのメッセージ

「パズー」には元々家族がいました。2023年の保護当時、推定13歳という高齢で家族から離れ、施設に入っていた「パズー」。知らない人ばかりの知らない場所で、どれほどショックで不安な心境だったことでしょうか。フィラリア陽性で、白内障や歯肉炎も抱えていました。高齢で持病があるワンコはなかなか譲渡に繋がりにくいのですが、私たちスタッフは「パズー」のことがずっと気にかかり、どうしても良いご縁に繋げてあげたい、という思いが強くありました。お陰様で譲渡会に来てくださった里親さまに繋げることができ、本当に嬉しく思っています。

里親さまは、家族に迎える前から「パズー」のことを一番に考えてくださり、お迎え後も、お散歩への不安や「パズー」がご飯をあまり食べない等、様々なことに対して真っすぐ向き合ってくださいました。私たちにも包み隠さず、ご相談してくださったので、スタッフとしても見えない不安を感じることなく、見守りながらサポートさせていただくことができました。

「パズー」の笑顔がたくさん見られること、奇跡のように感じています。寂しい思いをしたまま「パズー」が一生を終えることがないんだなと思うと、とても幸せな気持ちで胸がいっぱいになります。里親さま、「パズー」を迎えてくださり本当にどうも有難うございました。

「パズー」はピースワンコの“終生預かりボランティア制度”を活用して、推定14歳7ヶ月のときに、里親さまに迎えていただきました。いつか虹の橋を渡る日までずーっと「パズー」が里親さまご家族と一緒に過ごせることになり、本当に良かったです。

高齢で辛い経験をした「パズー」。もう一度人のことを信じてくれてありがとう!もう一度人を好きになってくれてありがとう!里親さまご家族のもとで幸せな犬生を満喫してね!(広島譲渡センター スタッフ一同)

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